◎前回のお話(とうに忘れていらっしゃる方、多々かと思われます。すみません。)



祖母の介護や息子の入院で新生活が始まったわけだが、少しずつ落ち着いてきた頃


とある事が気になってきた。



いつも子ども達だけで遊んでいる兄弟がいた。


田舎とは言えそこは団地内で急に車が来たりする場所ではあった。


病院の帰りに旦那と車で帰ってくると『またいたね?大丈夫かな?』と気になっていた。



ある日、息子と散歩に出た時に声を掛けた。


『こんにちは。』


『こんにちは。』


歳はうちの息子と同じくらい。


最初は何気なく遊び始めただけだった。



夕方の帰りの音楽が鳴るとバイバイをした。



息子は団地に引っ越して来て初めてのお友だちだったので嬉しそうにしていた。


旦那も『良かったなぁ』とニコニコしていた。



それからしばらく息子は声が聞こえると外に行きたがった。



『おうちのこと終わったらねー』と言うが息子は待ちきれない。



次第にその兄弟がうちに来るようになった。



最初のうちは息子のおもちゃで遊んだりするがそのうち押し入れや冷蔵庫まで開けるようになってきた。



待てよ…これは何?


友だちの子にさえやられないことを関わって1週間も経たない間にどんどんやっていく光景に呆気にとられた。




いつものように夕方の音楽が鳴る。



『もう夕方だよ?おうちの人が心配するから帰ろうか?』


と声をかけるも


『帰りたくない。ここがいい。』


と言う。



ほぼ毎日この状態が続いた。



集合団地になる前は市営の平屋の住宅が建ち並ぶ地域で私も子どもの頃はよく遊びに出掛けていた。


誰かの家に上がっても誰かの家にはキチンとルールがあったしそれを守っていた。




どうした!?平成???


世の中のルールはこんなにも変わったのか!??


と、脳内で何回叫んだか分からない。




私は車を運転出来なかったので、地域にある大きな公園にも行けないし


とにかく団地内、もしくはその周辺でどうにかしなくてはならなかった。



大きくなってきた息子にとって外で遊ぶ環境はとても大切ではあるが


団地生活初の私にはまた新しいストレスがやってきた。