◎前回のお話




その日の夜、旦那は帰宅しなかった。


私はまた会社に電話をかけた。



『すみませんが主人をお願いします。』


『…ちょっと…今は出れないと…』



『は!?でしたらいい加減ちゃんと帰ってくるよう伝えてください。』



『はい。』







しかしその日の夜も帰ってこない。



私はイライラとモヤモヤでいっぱいだった。



どうしてこんな気持ちで待たされなきゃいけないのか…



こんな異常な生活をしているのか…





それでも育児はしなきゃいけない。



でも外に出る気力はない。



息子におにぎりを作ってテーブルに置く。



その行為だけでいっぱいいっぱいだった。



それでも美味しそうに食べる息子。



どうにかしなきゃいけない…



でももう気力が…





そしてまた旦那は帰ってこなかった。



その次の日も…




息子が動き出すまでボーッと布団の中で過ごしていると家の電話が鳴った。




『はい…』




『もしもし、私◯◯会社の××と申します。』



旦那の会社からの電話だった。



『はい…お世話になっております…』



『あの…ご主人はご在宅でしょうか?』



『は?』



『実は昨日から出社してなくてですね…』



『は!??』



頭がパニックになった。



出社してないってどうゆう事!?




家にも帰ってませんけど!??




『申し訳ありません。実は家にも帰ってなくて…』



『そうでしたか。とりあえず連絡取れたら出社するように言ってください。来てくれれば今ならまだ待ちますから。』



『本当に本当にすみません。』



電話を切り私は旦那のケータイを開いた。



女の電話番号に電話をかける。



何度かけてもすぐに切れた。



『出ろよ!!バカ!!!!』



ケータイに向かって怒鳴っても結果は一緒だった。







『なんで…


働かないってことは…育児放棄かよ…』





頑張っても頑張っても報われない気がして



笑う事すら出来なくなった。