転職と引越しを決断してすぐ、私はお世話になったデパートに退職届けを出した。
半年くらいしか働けなかったがみんな仲良くしてくれて自分がまだ18歳であることを実感させてくれる場所だった。
『お世話になりました。急なのですが主人の転職で引っ越すことになりました。
退職させてください。』
挨拶の仕方も良くわからなかったがとりあえず退職。
引越しの準備に入った。
ダンボールに入れるものは安物の物ばかり。
一年間そこで生きてきた私たちの実績。
理想の生活ではなかった。
でも私は旦那が大好きだった。
喧嘩もするけど自分を一番理解してくれる人だと感じていた。
息子への愛情も本物だと。
ダンボールに息子の絵本を入れる。
1冊400円くらいの物だろう。
これを買う時も一悶着あった。
シリーズ物で4冊くらい、2,000円しない物。
これでも喧嘩した。
『子どもに必要なもんじゃん?』
『今はダメ!』
こんなことを繰り返してその日はふてくされて帰った。
でも数日後
『ほら!』
渡された袋の中にはその本が入っていた。
『ありがとうーー!!!』
早速3人で絵本を見る。
結局息子はぶん投げるが、眺める何気ない時間が幸せだった。
ダンボールに洋服を入れる。
結婚する前に買った服が主だった。
新しく服は買ったかな?
私が旦那に買ってあげたシャツやネクタイをしまう。
旦那にはオシャレな服を着て欲しかった。
私と旦那の価値観は全然違うものだった。
結婚をするってことはこうゆうことも知らなきゃいけないことなんだと学んだ。
ある程度の荷物が片付き家を引き払う時
最後にキッチンで子猫サイズのネズミに出くわし発狂した。
家賃31,000円。
私の家族との初めての家。
夢と現実のギャップが凄まじかった初めての家とのお別れは、恐怖とともに終了した。
『次はもう少しいい家に住みたいー』
半泣きで旦那に言った。
『だなぁ。頑張って稼ぐからな。』
『うん。いつかマイホーム建てられたらいいね。』
『そうだね。』
コホン…
『咳止まんないな?』
私の息苦しさは春になっても止まらなかった。
久しぶりの育児トーク。いかがでしたでしょうか?
すんごい書いてなかったですよね?すみません(;_;)
しかしながらなんだか書きながら昔を思い出しちゃって少し切ないです。
一生懸命生きてたな。自分…