『転職!?』
『そう!ヘッドハンティングされた!』
『はぁ!?誰に???』
『同業者に。』
旦那はサービス業をしており、たまたま知り合いに誘われたと言うが…
『大丈夫なの?お給料面とかどうなの?』
『今より上がる!』
『まぁ…休業期間がないならいいけど…勤務先は?』
『○○市。』
『え!?ここから何時間かかるのよ!?』
『2時間かな?』
『えーーーー!???』
『交通費は出るから。』
私は少し考えて答えた。
『じゃぁ…私、△△市に引っ越したい…。』
その時住んでいた家はかなり古く、ネズミも出ればナメクジも出る貸家だった。
○○市は△△市から1時間かかるが私の地元だった。
きっと旦那は転職したらすぐには帰って来れなくなるだろう。
なら地元に帰りたかった。
『わかった。』
『引越しはいつ頃?』
『4月には行きたいかな。』
『じゃぁ荷物片付けようか。』
突然の引越しと旦那の転職。
地元に帰れる嬉しさはあるが…はたして大丈夫なんだろうか。
出産をしてこんなに落ち着かないものか?
でもまぁ、旦那も生活を考えてくれての決断なんだろう…
借金が発覚してからいろいろ考えているのだろう。。。
でもこの時まだ私は旦那の収入も支出も何も知らない。
ただ、自分の体調は少しずつ悪化していた。
できるなら旦那に頼りたかった。
信じてみよう…
それがあの時の私の決断。
一番ダメな決断。