旦那とのお金の件ではいろいろあったが、とりあえず家庭内は落ち着いた。



休みの日は3人で公園に行ったりドライブに行ったりと穏やかな時間が過ぎて行った。




このまま頑張っていけたら2人目も望めるかな?



そんなふうに思えたある日…



少しだけ気になることがあった。






『まんまんまっ!!』



息子が私を見ながら言う。



『パパパパぁ!!』



旦那を見ながら言う。




『まんまんまっ!!』



ご飯を指差して言う。




ん?区別は出来てるのかな?と不安になる。





首が座るのも、お座りが出来るようになるのも、寝返りもハイハイも立ち上がるのも早かった。




でも言葉が出てこない。




母子手帳の言語の欄に丸をつけようかどうしようか悩む。





息子を膝に乗せて絵本を読むが集中しない。






誰だ!?読み聞かせがいいって言った人は!???



息子にぶん投げられた絵本を横目にツッコミを入れた。





旦那が帰って来て、言葉のことについて相談した。



『まだ1歳にもなってないしなー。もう少しゆっくり様子見てみよう。』




ごもっともな意見だった。





働き始めて数ヶ月の真冬の日。



息子を託児所に連れていくためまた階段を上がり降りする。



『おはようございます!』



息子の面倒を見たくて2、3歳のお姉さんが入口にやってくる。



『よかったねー。今日もよろしくね。』




笑顔で手を振り託児所を出た。




でもその日はいつもと違った。




呼吸がおかしい。




空気を吸うことが出来ても吐くことが出来ない。




歩けば歩くほど苦しくなる。




私は喉をおさえながら電話ボックスに入った。



電話番号を震える手で押した。





『もしもし?どうした?』




『なんだか息苦しくて…やばい』




『どこにいるの?』



『駅前…』



『ちょっとそこで待ってな!』




しばらく電話ボックス内でうずくまっていると旦那が車で迎えに来てくれた。




『大丈夫?』



『呼吸できない…』



『病院行く?』



『とりあえず横になりたい…』




その日はパートを休み自宅で横になることになった。