二階堂地獄ゴルフという漫画を読んで見た。

 ゴルフ漫画のストーリーとしては主人公がライバルと対峙して苦難の末、勝つというのが定番のストーリーだ。そして、主人公の性格としては困難にも立ち向かい、どんな強い敵でも怯む事無く挑戦する。その姿に読者は感動したり、主人公が強い敵に勝つ事で爽快感を得たりする。

 ゴルフ漫画に限らずこの様な主人公が漫画の定番だろう。

 しかし、この二階堂地獄ゴルフの主人公は違う。この主人公はネガティブで怠け者で図々しい。ただ、どうしてもプロゴルファーになりたいという諦めの悪さはある。

 スラムダンクの三井は諦めの悪い男で有名だが、三井の場合は強い敵に立ち向かう勇敢さや、爽やかさを感じるが、二階堂の場合はどんなにフラれてもしつこく付きまとうストーカー気質の不気味さや醜さを感じる。

 そんなダメな主人公二階堂を書くのはベテラン売れっ子作家の福本伸行だ。

 もし、新人作家がクズな主人公な漫画を持ち込みに来たら、もし自分が編集者だったら「もっと、爽やかで魅力的な主人公にして書き直して下さい。」というだろう。

 ただ、二階堂を書いたのは福本伸行なので今までの実績もあるし、福本伸行ワールドみたいな世界観もある。だから、二階堂みたいな魅力のない主人公の漫画が書けたのだろう。流石、福本伸行と言うしかない。

 「なんだかんだ言っても結局主人公が勝つのだろう」という人はこの地獄ゴルフ二階堂を読んでみてはいかがでしょうか?地獄ゴルフ二階堂は主人公の二階堂がプロゴルファーになれるのか、成れずに違う道に行くのか全く分からない地獄ゴルフ二階堂お勧めです。