PERという指標がありますよね。

 

PER=株価/1株あたり純利益 で表され、一般的には15程度が標準と言われています。

 

PER=15とは、その時点での株価が15年分の純利益が積み重なった金額に等しい状態です。

 

これは逆に言うと、その時点での株価の7%程度が純利益として確保できている状態ということになります。

 

この純利益ですが、全て自己株取得に投じたとすれば(BS上の資産に振り替えることなく、配当金も出さない)、発行済み株式の7%程度を取得することができることになります。

 

通常であれば、7%の自己株取得があれば、7%の株価上昇が期待できます。

 

一般的に株の長期リターンは7~8%/年と言われていますが、上記数字はこれにニアリーです。

 

つまり、PER15≒長期リターン7~8%/年が期待できる水準、、、と私は理解しています。

 

純利益をBS上の資産に振り替える(営業区域拡大に伴う土地・建物の購入、など)、または負債の減少に利用する(借入金の返済に回す、など)ということは、自己株取得以上に株主に魅力的な内容でなければなりません。

 

日本の会社の多くは、純利益を現預金の積み上げや借入金の返済に回し、自己資本比率の上昇につなげてきたわけですが、それでは株主に報いたことにはならないでしょう。

 

長期保有株の選定においては、純利益を「何に振り替えているのか」をしっかり見ていきたいと思います。

※まともな使い方をしていれば、PER15の株は7~8%/年のリターンが得られるはず。