ステージ4の癌告知から6年目に突入した。

告知当初はネットで色々調べ、非小細胞肺癌

ステージ4の5年生存率が8%と知りショックを受

けた事を思い出す。

6年目になったけど、現状はあまり良くないので

今年、1年乗り越えられるのか不安な日々が続いて

いる。


ここまでの治療記録。

2019年1月に人間ドックで肺がんを指摘され

2月に今の病院で検査を受ける。

縦隔リンパ節、脳転移3箇所、肋骨、胸骨、背骨、

腰骨、骨盤、大腿骨に転移があると指摘され、

この時点でステージ4が確定。

脳転移は脳幹に大きいのが1つあり、ガンマナイフ

治療が出来るギリギリの大きさだった。

主治医に もう少し遅ければ危なかったと言われた

事を思い出す。

今思えば、頭痛や片目が見えなくなったり、

ふらつく事もあったし体が痛かった。

仕事も忙しく深夜残業も続いていたので、疲れが

溜まっていると思っていたけれど、筋トレもガン

ガンやっていたので、こんな事になるなんて1㍉も

思わなかった。


その月に脳転移治療で1回目のガンマナイフを行い

遺伝子検査でALK融合遺伝子陽性と診断。

当時、ALKには分子標的薬のザーコリー、ジカデ

ィア、アレセンサがあり一次治療はアレセンサが

推奨されていた。

アレセンサで5年〜10年薬が効いている人もいて

主治医にも良い薬だから3年は使えるといわて

喜んだのを覚えている。

しかし、アレセンサを服用して1年でまた脳転移と

リンパ節の増悪が見つかりアレセンサは終了した。

2回目のガンマナイフ治療で脳転移治療済み。


次に分子標的薬ローブレナの服用を始める。

飲み始めて2ヶ月で左脚が浮腫み、手足、口が痺

れ、主治医に相談したがローブレナの末梢神経の

副作用と言わるが、血栓ではないかと指摘し検査

してもらうと、中程度の下肢静脈血栓と診断され

る。下肢静脈フィルターを設置するか検討。

3ヶ月目に血栓が飛び肺塞栓になりその後、

脳梗塞になった。(静脈の血栓は通常 脳には行か

ないが、心臓に卵円孔という穴が開いていて、

静脈から動脈に血栓が飛び脳梗塞となった)

ローブレナは終了。


脳梗塞の時はバットで殴られたような、今まで

感じたことのない頭痛だった。

その後、あっという間に右目が見えなくなり

始め 右側の感覚がなくなっていった。

自家用車で脳外科に受診すると、直ぐにICUに

入りTPAの点滴治療を行う。TPA治療は急性

脳梗塞の標準治療で、発症から4〜5時間以内

なら使える 強烈に血栓を溶かす薬らしい。

ただ、血管が破ける可能性もあるので注意が必要。

点滴を受けるが、右半身の指先、足先から感覚が

無くなり、目も徐々に見えなくなっていく恐怖。

ベッドの横で医師が「これからはこの状態で、

一生付き合って行かなければならないんだよ」と

何度も言っていた。

点滴治療が終了した時、右目の視野は欠損してい

たが少し見えるようになる。

右半身は指先が上手く動かず、口も回らない。

病室からトイレに行っても、帰り道がわからな

くなり、記憶力、計算能力、言語能力が低下。


医師からは血栓は溶けたが、一部開通していない

箇所があり、多少 障害が残るが一生付き合わなけ

ればならないと言われる。

その後、高濃度酸素カプセルの治療やリハビリに

励む。退院間近になると、欠損していた右目は

運転しても大丈夫な位に回復(免許センターで

試験済み)指先も痺れるけど、思う通りに動かせ

るようになったので、医師も驚いていた。


3番目の治療は殺細胞抗がん剤。

カルボプラチン+アリムタ。

初めての点滴抗がん剤治療だったけど、吐き気

目眩、怠さ等の副作用で辛かった。

その後、アリムタ単剤に切り替わり2年間奏功した

が、脳と副腎と腰骨に転移が見つかりアリムタ

終了。

放射線治療で副腎と背骨の治療開始。

3回目のガンマナイフ治療。


4番目の治療は分子標的薬のアルンブリグ。

8ヶ月で胸水、心嚢水の貯蔵が見つかり終了。


5番目の治療は抗がん剤。

ドセタキセル+サイラムザ。

脱毛、吐き気、熱、関節痛等の副作用があった。

6ヶ月で癌性リンパ管症、脳転移15箇所や癌の増悪

が見つかり、ドセ+ラム終了。

4回目のガンマナイフ治療。


6番目の治療はアレセンサのリチャレンジ。

これが悪かった。全然効かずに癌が更に増悪。

胸水、心嚢水も増え2週間で終了。


7番目の治療はローブレナのリチャレンジ。

効いてる癌と効いていない癌があり、

胸水、心嚢水が更に増えて肝臓転移も見つかる。

癌性心タンポナーデと診断され、一旦ローブレナ

を1週間で終了。


8番目の治療はアブラギサンとローブレナ。

毎週、2泊3日の抗がん剤治療で3週打ったら4周目

はローブレナを1週間飲むペースで治療を続けたが

髄膜播種疑い、腰骨に転移、胸膜播種等のため

3ヶ月で終了。

胸膜癒着術をして胸水対策をする。


現在、9番目の治療が再度アリムタ単剤治療。

労作時に呼吸が苦しく在宅酸素となり仕事中も

酸素を吸う生活。


脳梗塞や肺塞栓になるし、癌性リンパ管症、

癌性心タンポナーデ、髄膜播種の疑い。

癌、脳、心臓と三大疾病の達成で、かなりギリギリ

だなと実感。

薬も毎日10種類以上飲んでるし、内蔵も良く

耐えてるなと思う。


子供は14歳と12歳でこれからの成長が楽しみ。

この先、どうなるのか分からないけど成人に

なるまでは見届けたい。

老後は夫婦で旅行にも行きたい。

主治医は有効な薬はもう無いし、何が効くかは分

からない状態と言っていたけど、まだ良い事が訪

れるかもしれないので、諦めずに頑張ろうと思う。