帰宅したら

潤くんがショーンをおんぶしながら夕飯の支度をしてる最中だった



「おかえりぃ」


「ただいま。遅くなってゴメンネ、あとはオレがやるから潤くんは座ってて」



急いで手洗いとうがいを終え

エプロンを締めキッチンへ立つ



「大丈夫。あとはルー入れてかき混ぜるだけだから」


「あ…じゃショーンはオレが」



「今寝たとこだから、そ〜っとな?」


「うん」




潤の背中からそ〜っとショーンを降ろして、抱っこ紐ごとベビースイングへ寝かせスイッチを入れる



ホッ

起きない

よかった



スイングされるショーンの寝顔を目の端で見守りながら食器を用意する




「翔さん、どうだった?」


「変わりない、って。バイタルも検査データも今のところ安定してる、って」



「そっか。良かった」



「いっぱい話しかけてきたよ」



「まさか…俺がここに来てることも?」



「それは秘密。 変に誤解されちゃうし。   

あ、眠ってるから聴こえてないか、、ハハ…」



潤くんがうちに来てることを話せば

ショーンのことも

つい口を滑らせてしまうかもしれないから



 

けど

翔ちゃんはショーンの存在を知らない




昏睡状態に陥ってから

進められた(clone)計画



翔ちゃんの同意を得ずの決断だったから




「んな顔すんな」



鍋をかき混ぜる手を休め

俺の頭をわしゃわしゃ撫でる



「下手に話したら大変だって。あの人が目覚ましたら、俺確実にヤラれる(笑)

うちの相葉に手をだしたな⁈ってさ」



「まさかぁ。翔ちゃんが」


「いや、あの人ならヤリかねない(苦笑)」



潤くんはそうやってちょくちょく翔ちゃんのことを

ディスるけど

親しみを込めての発言だっていうのは見ていてわかる



じゃないと

こうして助けに来てなんかくれないもの




「あ、そうそう。あの話はしたよ」


「え?何の?」



「ほらぁ。前に潤くんと二人で飲みに行ったら、なせが翔ちゃんが先に座っていた、って話」



「したのかぁ。あのホラー体験を?」



「ホラーって(笑) 二人けっこう仲良く飲んでたじゃん」



「あなたは先に酔い潰れたから知らないのよ。

あのあと地獄だったんだからマジ、店出るまで」







つづく……