オレとの最初の出逢いから
今までのことを
正直に話してくれた翔ちゃん
おかげで色んな謎が紐解くようにわかった
なぜ自分が闇堕者や悪魔から狙われていたのか、
とか
なぜ翔ちゃんが裏切り者と呼ばれていたのか、
とか
なぜ翔ちゃんがあのぐちゃぐちゃに荒らされた部屋からあんな小さなオルゴールボールを見つけてきてくれたのか、
も…
悔しいな…
こうやって翔ちゃんに話してもらっても
オレの失った記憶は蘇ってこない
唯一覚えていたのは
オルゴールボールが大切な人からもらった
宝物だったことくらい
翔ちゃんは
仲間を裏切り自分を犠牲にしてまで
オレの命を護ってきてくれてたのに…
「ありがとう翔ちゃん。話してくれて」
『ん。。』
「そして…ゴメンなさい。翔ちゃんのこと忘れちゃってて、、。だからオレ今から神様にお願いしてみる!」
『・・ゼウス様に?』
「うん!。翔ちゃん、前にガジュちゃんとお話していたでしょ?」
『気づいていたか…』
「うん。で、もしかしたらガジュちゃんは神様に通じたりするんじゃないかと思って」
『あ…ぅん。』
ならば迷ってる暇はない
善は急げとばかりに
オレは窓辺で日向ぼっこしているガジュマルをキッチンテーブルまで連れてきて
葉っぱを撫でながら話かけた
「神様…ゼウス様、聞こえていたら返事ください!」
『ちょっ…マサキっ』
「おーい!ゼウス様ぁーーーっ!!聞こえてますかーーーーっ⁈」
『ゼウス様は忙しいんだ!そう簡単にっ…』
「フォッフォッフォッ〜相変わらず元気が良いのぅマサキは」
『ゼウス様っ』
「いたぁ!神様お願いがあります。消したオレの記憶返してください」
「ショウから全て聞いたのだね?」
「はい」
「自分が何者かということも?」
「はい。オレのカラダには(悪魔だった)翔ちゃんの命(パワー)が流れてる。
純粋な天使ではない、ってことを」
「ショウが勝手なことをしたばっかりに、お前はこれから先もその力のせいで危険な目に合うんだよ?恨んだりはしないのかい?」
『っ・・・』
「恨む??まさかぁ。オレだって翔ちゃんを生き返らせるために自分の命(パワー)を翔ちゃんに分け与えたんだよ?
だからオレたちが組んだら最強になるってことでしょ?」
『マサキ…』
「フォッフォッフォ その通りじゃ」
「怖いものなんて何もありません」
「ふむふむ。そうか。怖いものなどないか。
ならば返してあげよう。そなたの記憶を」
ガジュマルの鉢から伸びた枝の先端が
オレの額にくっ付き、反時計回りに3回弧を描いた
•*¨*•.¸¸🪴•*¨*•.¸¸
✨✨光が瞬き
優しく流れ込む景色
あれは…あの時のオレだ
・。・゜゜・゜🪽・。・・。・゜゜・
またショウに逢えるかな?
逢えたら小鳥さんが元気になったよ、って
お礼言いたいな…
・。・゜゜・゜・。・
ショウに逢いたい
逢いたいよ
・。・゜゜・゜・。・
「どうしたの?その傷」
『なんともない。ただのかすり傷だ』
真っ黒な血…
ショウのケガ早く癒してあげたい
岸辺に行けば…また見つかるかな?
朝露に濡れた四葉のクローバー
・。・゜゜・゜・。・
・。・゜゜・
・。・。
「翔ちゃん…思い出した」
『…ほんと…か?』
「うん!ぜんぶ全部」
「思い出したの…」
「ショウのこと」
つづく……
やっとマサキくんはショウのこと
。・(ノД`)・。✨