翔ちゃんがオレに襲いかかった闇堕ち者を祓う時に使ったあのチカラは紛れもなく

〝悪魔のチカラ〟だった…




「…翔ちゃんが悪魔だとした…なぜオレのこと?」




・・・・



唇を震わせながら深い溜め息を吐き

翔ちゃんはまたゆっくりと話はじめた



『渡したはずのオルゴールボールは、そのあと全然光ることがなかった。

あいつにはそんなもの必要のなかったんだ、そう思って俺も忘れるようにした』



「・・・・」



『ふぅ〜、、

なのに…数日してまたお前は性懲りもなく川岸をうろついてて。

頭に血が上った俺は仲間の目を盗んで川を越え、怒鳴りつけた。

〝何のためにあれを渡したんだよ!!いらないなら返せ!!〟とな』



「・・ぅん」



『そしたらお前は首からぶら下げたオルゴールボールをオレに見せ〝だめだよ。コレはオレの宝物だもん〟と笑ったんだ』



「うん」



『嗚呼。だから俺は言ってやった。

〝じゃあ、なぜそれを使わない?

こんなところウロついてたら、いつ襲撃されるか分からないだろ?〟って』



「・・オレは何て?」



『・・・・

〝ショウちゃんが危ないめに合うのがイヤだもん〟と…』



「クス」

オレが笑ったら翔ちゃんは

不可思議そうにオレを見た


大事な話をしてる最中に笑うなんて不謹慎だよね、、



でも記憶を失った過去のオレの考えが

今こうして翔ちゃんの話を聞いてるオレの考えと

全く同じなんだもん



『どうした?』


「ぅうん。ごめんね、、それで?」



『・・マサキには見つけたら届けるからと

沢の奥に隠れてるように言って、俺が代わりに朝露のついた四つ葉のクローバーを探した。

けどその日はなかなか見つからなくて、やっと見つけた、と思った矢先、

俺のオルゴールボールが振動し光ったんだ』



「・・・」



『俺は急いでマサキの元へ翔んだ。

そしたらお前は…


俺の仲間たちに襲われてて…』




「・・・・」



『肩ごと左の羽が削ぎ落とされ真っ赤な血で染まり…


今にも命が消え落ちそうな状態だったんだ…』







つづく……




長くなってすみません

オルゴールボールの謎や

なぜマサキは記憶をうしなっていたのか?

などの伏線回収のための大事なシーン

もうしばらくおつきあいください🪽