「翔ちゃん!」


『マサキっ…大丈夫か⁈』


「うん。大丈夫。翔ちゃんは⁈」


『俺も大丈夫』



互いの部屋から同時に飛び出したオレたち


オレも翔ちゃんも人間界にいたままの状況で堕としてくれるなんて

ゼウス様…ありがとう



でも

それにはきっと意味があるはず



曖昧のままにしてはいけないこともたくさん




・・・・・・



しばらく見つめあった二人


先に口を開いたのは翔ちゃんだった



『・・話したいことがあるんだ』


「うん。。」



ここではなんだからと

廊下からリビングへ移動し

気持ちを落ち着かせるためにミントティーを二人分淹れて席につく










『俺はお前に秘密にしていることがあった』


「・・・・」



本当は聞くのは怖い

だってあの闇堕者が翔ちゃんに向かって

〝裏切り者〟って叫んでいた言葉が

頭からずっと消えずに残っていたから



〝裏切り者〟ってことは

翔ちゃんはあいつらの仲間だった、、

ということだよね?


でも翔ちゃんは命を捨ててまでオレを助けてくれた


ゼウス様の前でもオレを庇ってくれて…





先ずは翔ちゃんの話をじっくり聞こう



「ぜんぶ聞かせて?」



オレの気持ちは変わらない

それだけは自信あるから





『前にお前が酒飲んで倒れたことがあっただろう?』


「うん…」



『目覚めた時、俺のこと覚えてるか?って聞いただろ?』



「うん。。」






『俺は一度お前の記憶から消えたんだ』







えっ…⁈










記憶から…… 



消え、、た?








つづく……