今から40年前。
1978年12月15日に発売された新年2号に、「キン肉マン」の読み切りが掲載された。
これが先生のデビュー作となった、赤塚賞の準入選作品「キン肉マン」である。
今とは異なるタイトルロゴが逆に新鮮だ。この時点ではまだ、「キン肉マンはウルトラ兄弟の8番目の弟」という設定だった。
以下は、赤塚賞審査員の方々のコメントである。
赤塚不二夫「17歳でこれだけ書けるのは、たいへん良い。のびるセンスはあるが、絵はもうひといき。」
楳図かずお「17歳に魅力。ウルトラ兄弟以外のオリジナルキャラクター(怪獣など)に迫力がない。」
東海林さだお「おもしろい。いい。絵が、もう少しまとまってくれば、文句なしによくなります。」
藤子不二雄「オチがとってつけたようなムリがあるが、パロディとしては、よいできだ。笑える。」
17歳という若い才能に期待が寄せられているのが分かる。と同時に、「ウルトラマン」のパロディである点にも言及。パロディとしては良いが、オリジナル部分の弱さをもっと強化すべきと的確なアドバイス。17歳のゆでたまご先生にとって、これらの助言はたいへん参考になったはずだ。
「あこがれのジャンプにのって感激!よろしくお願いします〈ゆでたまご〉」
ゆでたまご先生17歳の初々しいコメントである。
似顔絵も、今とは全然違う。
誰?このケツアゴサングラス?
後に月刊少年ジャンプ編集長となる、根岸編集のコメント。うーむ、期待されている。
この後、1979年14号に「キン肉マン エラギネスの巻」を掲載。4月増刊号に「下町戦争」を掲載。
これら2本の読み切りが読者に好評を博し、めでたく「キン肉マン」の連載が決定したのであった。
緑の顔をしたキン肉マンで有名な、新連載号。
ちなみに、この1979年22号の発売日は5月1日である。
キン肉マンの誕生日は4月1日と設定されているが、新連載号をジャンプデビュー日とするなら、キン肉マンのジャンプにおける誕生日は5月1日と言えなくはない。
当時の連載陣。
ここから例のなじみのある似顔絵になった。
コメントからは、新人離れした大物感がすでに漂っている。
編集者渡辺氏のコメント。高校を卒業したばかりのゆでたまご先生にかかる期待。
「ジョジョの奇妙な冒険」の荒木飛呂彦先生は、「僕と同じ高校生がもう連載してるのを見て『遊んでる場合じゃあないかもな』と、学校の試験中なのに隠れて漫画を描いたのが思い出です」とコメントしている(キン肉マン生誕29周年本「肉萬」掲載)
来年2019年は、キン肉マンの新連載第1話から数えて、なんと40周年というメモリアルイヤーである。
これは、きっとある。アニメ化が。
今年は「ゲゲゲの鬼太郎」アニメ化50周年ですが、来年は「キン肉マン」ジャンプ連載40周年ですよ。アニバーサリーイヤーには何かが起こる。
期待しかない。M・U・S・C・L・E!