DREAM GIRLS



映画『ドリームガールズ』を観てきた。

 端的にまとめるならば、この映画は1960年代のソウル・ミュージック・カンパニー(MOTOWNをモデルにした会社)の栄枯盛衰と、そこに生きる人たちの人間群像を描いたミュージカル映画だ。日本ではアカデミー前後にジェニファー・ハドソンが話題になったが、とにかくすべての俳優が芸達者で最後まで飽きさせない。ストーリーもシンプルでわかりやすく、うんちくなしでも十分楽しめる。

 ミュージカルということで、まずは音楽が気になるところ。冒頭アマチュア・コンテストをソウル・レビュー風に描いていく展開には思わず鳥肌が立った。全体的には、モータウン・サウンドとは似て非なるものではあるが、イミテーションとしては一級だと思う。何よりもあのモータウン独特ののわくわく感を、よく伝えている。


 モータウンが好きな人なら、細かい部分で楽しめることも間違いない。ジェイミー・フォックス=ベリー・ゴーディー、ビヨンセ=ダイアナ・ロスは固定キャラだが、その他の役者はモータウン(およびその周辺)の実在の人物をミックスしたような人物を演じている。エディ・マーフィーは前半はジャッキー・ウィルソン、晩年のあたりはマーヴィン・ゲイ+αを演じているし、スモーキー・ロビンソンかH=D=Hみたいな人物(CC)も出てくる。マーサ・リーブスを思わせる秘書を、ジェイミー・フォックスが雇うシーンなんかは思わずにやりとしてしまった。

踊りも、歌もとにかくいいので、DVDよりも映画館で観ることをオススメ!

*****************

 それにしても、ここ数年、1950~70年代ころのアメリカのエンターテインメントの世界を描いた映画が多い。ざっと挙げてみると、

・五線譜のラブレター(少し時代がさかのぼるがコール・ポーターを描いた作品)
・レイ(=レイ・チャールズ)
・ウォーク・ザ・ライン(=ジョニー・キャッシュ)
・ビヨンド・ザ・シー(=ボビー・ダーリン)
そして今回のドリーム・ガールズ(=モータウン)。

いずれも人間ドラマとしても、音楽映画としても、時代を知る上でも、よくできた楽しめる作品ばかりだ。これらを見ていると、アメリカのエンターテインメントの世界がいかに厳しく、層が厚く、奥深いものか感じられる。

つぎはJBかサム・クックあたりを扱ってほしいなあ。。。。。