一休は「頓知話」で知られる室町時代の名僧です。

自由奔放な生き方で知られ、また、禅の境地を示す独特の詩句を多く残しました。
 
その一休は、死期が迫ったとき、弟子たちにこう言ったことがありました。

 
「自分が死んだ後、どうにもならない困った事態が起きたら、この遺言状を読むように。

 それまでは絶対に遺言状を開けてはならない」

 やがて、彼の死後、数年経って非常に困った事態が起きました。

一休の再興した寺が、朝廷によって取り壊されそうになったのです。

そこで、弟子たちが遺言状を開いたところ、そこにはこう書かれていました。


 「大丈夫、心配するな。何とかなる」


すると間もなく、本当に事態が好転しました。

弟子たちが懸命に朝廷に願い出たところ、なんと朝廷が寺の取り壊しを撤回したのです。
 
一休のいうように、心配することはないのです。何とかなるものなのです。

言い換えると、神様は乗り越えられない試練を私たちに与えたりしないのです。

大変なように見えても、ほとんどは、その人が解決できる試練なのです。

ですから、就職先が決まらないとか、子どもの成績が上がらないからとかで、

落ち込むことはないのです。たいていは何とかなるものなのです。



p22乗り越えられない試練はない。

心のルネッサンス名僧101の名言

植西聰