脳腫瘍が発生した部位により
症状が異なります。第1に運動
と感覚は反対側で支配されて
います。すなわち、右手・脚
の運動と感覚は左脳で、左
手・脚のそれは右脳で支配さ
れています。第2に言語機能は
利き腕と大きく関連があります。

右利きの人はその90%の確率で
左脳に言語中枢があります
(左脳が優位半球、右脳が非
優位半球と言います)。一
方、左利きの人は言語中枢が
右脳である確率は50%です。
「言葉が出にくい」「単語を
間違ってしまう」「会話が成
立しない」という症状は失語
症と言い、優位半球の前頭葉
もしくは側頭葉の症状です。

また視野欠損や狭窄は大脳の
後方の後頭葉の症状です。脳
の中心にある下垂体に腫瘍が
生じた場合は視野の中でも外
側から次第に視野が狭窄して
くる特徴があります。
また時に眼球運動が障害さ
れ、「物が2重に見える」とい
った複視といわれる症状が出
てきます。

また、下垂体機能が障害され
ると、無月経や生理不順、全
身倦怠感や食欲低下、肥満と
いった内分泌障害を呈しま
小脳や脳幹の障害では手足は
動かせるのだが、目的とした
場所に正確に手足を運べない
「失調」という症状やふらふ
らしてまっすぐに歩けない歩
行障害や、めまいや手足の震
えが出現します。