皆さんは、新型コロナウイルスに関する情報を何処から得ていますか? 国家から「非常事態宣言」が発令され、テレビや新聞の報道、webニュースといった媒体には、事実に基づいた情報だけでなく、知識人や専門家という方々の「意見」も多く含まれています。また、海外から伝わる様々な情報の中には、「なるほど」と頷くものや目を疑うもの、ホッとさせられるものまで種々雑多な情報が溢れています。 私たちは、そうした情報過多な状況の中から本当に必要な情報を選択し、今、私たちが置かれている環境を理解し、自分が取らなければならない行動を判断し、実行していかなければいけないのだと思います。
そこで今日は、私が住んでいる福岡県が公開しているデータベースを紹介したいと思います。自治体によって、情報の量や質に差があるとは思いますが、できるだけ公的なデータをもとに現状を知り、対策を練って対応することが重要だと思います。
次に示すデータは、4月13日の今現在のものであり、随時更新されている情報ですので、必要に応じてアクセスしてみてください。まず、毎週日曜日から土曜日までの1週間で、データセットページへのアクセスが多かった順のランキングから、新型コロナウイルスに関するものを表しています。
※ このほかには、人口統計や学校保健統計、労働統計、経済統計など、それこそ沢山のデータが公表されています。
これらの情報を読み解くと、新型コロナに関する実態が少しだけ詳しく見えてきます。昨日(4月12日)現在、福岡県の感染者数は、分かっているだけで362人です(内訳:入院331名、死亡1名、退院30名)。これらの方々には、一連の番号が付けられており、居住地、年齢、性別まで表示されます。何番の感染者は何番の感染者の濃厚接触者であるか…なども、ある程度分かりますが、ここでは重要ではありませんので割愛します。次に、1月29日から昨日までの検査件数ですが、2,968件になっています。この1週間の1日あたりの検査数は、200から500件を超える日もあります。この検査数を多いと見るか少ないと見るかは人それぞれでしょうが、新型ウイルスの検査キットの開発や供給状況、検査機関の環境整備を考えると、精いっぱい努力していると感じます。続いて、帰国者・接触者相談窓口への相談件数は2月1日からの累計で35,426件。今は毎日3,000件を超える相談が舞い込んでいます。限られた人員でこれだけの対応を行うことは「あたりまえ」ではあり得ません。一人あたり5分の会話でも250時間を要します。3000件の問い合わせへの対応を、食事・休憩なしの8時間換算すると32人が必要ですから、実際の業務ではその2倍から3倍以上の方が対応しているはずです。その方々は、相談内容から瞬時に判断を迫られる訳ですから、専門知識も必要です。
感染者数 362人(入院331名、死者1名、退院30名)
感染検査 2,968件
相談件数 35,426件 ←人口に対して0.7%の問い合わせ件数
※令和元年9月現在の福岡県の人口は、230,3502世帯、5,109,800人(1世帯平均 2.22人)です。
この数字には、県民の不安と苛立ち、行政や医療機関の懸命の努力が表れています。ここで重要なことは、「情報の選択」と、「社会における自分の役割」です。同じ環境下にいても、置かれた立場によって役割が異なります。相対的な立場では、経営者と労働者、医療従事者と患者、店で働く人と客、ライフラインを維持する人たちと利用する人たち…などがそれにあたります。そして、それぞれの役割は、人の生活や命にかかわる状況において、「使命」と表現してもいいと思います。この状況の中で、その使命を果たそうと日夜頑張っている人と、その人たちのおかげで救われている人が、現実に存在しています。表現が良くないかも知れませんが、それぞれの右側にいる人は、少なからず左側にいる人の恩恵で生きている訳です。中には、「労働力を提供しているのだから給料を貰うのは当たり前」と言う人もいるでしょう。でも、この緊急時にそれを言って会社が潰れてしまえば、元も子もないのは理解できるでしょう。その後に及んで放漫経営だと文句を言っても、失業者の戯言には意味も価値もありません(会社員である私も例外ではありません)。
会社を潰さないために、今のこのウイルス禍を乗り越えるために、「自分に何ができるのか」こそが重要だと思います。「あたりまえ」の対義語は「おかげさま」。これは仏教の教えですが、古くから日本人の行動規範として息衝いてきた考え方だと思います。「おかげさま」から生まれる感情は感謝です。医者が患者の病を治すことは「あたりまえ」かも知れませんが、患者が医者に「あたりまえ」と言っては滑稽過ぎます。患者が医者にできることは少ないかも知れませんが、感謝することはできるはずです。店で買物をするときや美味しい料理を食べるときも同じです。お客「様」と店員ではなく、与える側と甘受する側ではなく、互いに人として自分にできる役割がないかを考え、助け合うべき時に来ていると思います。
※ ここまで書いて、ここで言うのもおかしなことですが、この記事で使用しているデータに誤りはありませんが、私一人が思った事を書いています。考え方は人それぞれですし、情報を選択する権利はそれぞれが持っています。一つの媒体を鵜呑みにせず、自分で情報を集め、選択し、考え、判断し、行動してくださいね。他人と過去は変えられませんが、自分を変えることは(努力は必要かもしれませんが)可能です。そして、未来は今の行動の結果です。