女房様を待っている。

今日は、8日ぶりの休日。

ものすごい勢いのシャワーが天から落ちている。
子供の頃に火照った身体を冷ましていた  あの音だ。


小学校四年生と高校一年生の娘たちが傘と雨合羽を忘れたということは知っている。

彼女たちも、きっと口笛でも吹きながら雨降りの通学路を楽しそうに帰って来るんだろうな。

俺は今日記念日。

(去らば白波。また会う日までの日だ。)

焼酎を呑んだら奥歯が疼き出して  やがて  それは激痛へと変わる。
アル中有段者は、また  知恵を絞りに絞る……。

(ビバ!日本酒!)


忘れていた記憶が鮮明に甦る。

焼酎を封印した確固たる原因は虫歯が痛くなるからだった。

今日は、雨降りの  久しぶりの休日。

陳列棚の日本酒たちが、我先にと俺に向かって手招きをしている。


浮気してごめんなさい。悪気は無かったんだ!

もう  俺には君しか  居ない。
今夜は情熱と姿を変えた君を、狂っちまうほど浴びてやるつもりなんだ。

この 瞬間の動悸にも似た雨音を肴にしてね。
あの音色はもしかして  きみが  木琴でも叩いているものなのか。

いや、夢をみていた。

目覚めたら  誰もいない部屋のなか。

締め切ったカーテンの向こう側から雨音が街を包みこんでいた。
今、決めた。

白波を呑みながら  決めた。

夏を楽しんでやる!