夜中の2時。シーンと寝しずまった静寂の中での突然。
小学生の娘が大粒の涙をぼろぼろこぼしながら
ママに助けを求めだした。足が筋肉痛で辛い。と泣いている。( 仕方ないな。)苦笑して寝返りをうつ。母と娘は対話を続けている。
学校が終わり友達と遊び回ったらしい。眠ったフリをして耳を澄まして聞いている。友達のみんなは自転車で移動するなか俺の娘は走って移動したらしい。(自転車を持って無いのは私だけ…)

しまった!
情けないの極み。やっとの思いで涙をこらえた。
幼き時代の俺と娘の昼下がりを重ね合わせながらあの頃味わった貧乏の惨めさを噛みしめる。

思い出せばキリがない。本当の惨めさを知らない人は他人を惨めな気分に叩き落としても その事実にすら気づく事も無い。そんな現実は日常にたっぷりと へばりついている。

その後の俺の心情なんて糞喰らえだ。魂に刻みこむだけでいい。

翌日。小学校の正門近くで下校する娘を待ち伏せた。いつもと同じようなリズムで門を出てきた彼女をポンコツ車にうやうやしく乗せて 近所のホームセンターへと向かった。彼女は 家計の事を幼いながらに いつも気遣ってくれている。言葉の節々や行動で心は伝わるものだ。

ホームセンター到着。

自転車売り場へ向かう。俺の出番はここまで。
あとは 母と娘のドラマの映像を見つめるだけだ。まるで信じられないといった表情で戸惑っている娘を優しい視線で見つめる母の姿。いいねえ。いいねえ。

昨年のクリスマスプレゼントが6月の誕生日に延期されても愚痴ひとつ言わず我慢してよく頑張ったな。

ありがとう。