去年の7月 2度目の入院中、妻に何かを持って行った日。爪切りだったかな?

フロアのロビーで会う事が出来た


泣きながら
「ごめんね ごめんね」を繰り返す妻

周りを巻き込んだ事を妻は悔やんでいた

以前お母さんに会った時は泣きながら

「親不孝でごめんなさい」 と

全く謝る事じゃ無いのに

ひとり暗い病室でそんな事ばっかり考えていたのかと思うと胸が苦しくなる



いろんな話をした

会社に辞める意向を伝えたい。会社を辞めて一区切りつけて、もう解放されたい  と

子供の話
○○くんの後ろをおんなじのが引っ付いて歩く姿をたまに想像していた と
なんかオレが子供を見る目が優しそうで、子供が欲しいんだなと思ってたみたい
初めて聞いた話だった
何でも言い合える関係だと思っていたんだけど・・・

昨日は出来ない事より出来る事を考えるなんてカッコつけて言ったけど、やっぱり無理だよ と

初めて妻の口から余命という言葉も聞いた




そして妻がロビーの隅っこに手招きした

オレに抱きついてきて

「あとどれくらい生きられるかわからないけど、残りの時間を○○くんと過ごしたいの」


言葉は出なかったけど何度も頷いた

どのくらいそうしていただろうか?

哀しい言葉なんだけど、何だか今まで彼女がくれた幸せが一気に蘇ってきたような感覚になった


それから最期の日までの2ヶ月半

オレは○○子との時間を大切にする事が出来たのだろうか?

介護、押し迫る恐怖。常に何かに追われ、どう過ごすかなど考える余裕が無く、日に日に状態が変わる妻の姿にひとり右往左往していた

残された時間を大切に過ごすという事が頭から抜けていた気がする

途中一息つく事が出来ればまた違ったかもしれない


もうすぐやって来る命日を前にちょっと思ったりもした
違うな
この思いは一生背負って生きて行くんだろうな




でもあの時、何でロビーで会えたんだろう🤔
面会なんか出来ないはずなのに
ちょっと緩かったな 看護師さんの配慮?

抱き合ってる姿を誰かに見られたらちょっと恥ずかしかったな🤭