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寒朝の
清んだ空気の
襞の中
春の気配が
顔見せ始め

各々に
"なにか"を抱え
流る人
端で佇む
吾 誰ぞ知る

やわらかな甘さに
ふっと息を吐く
缶コーヒーに
時が留まる

忘れじの
カツ定の味
夢に見る
未だ夢の夢
だから夢見る

春なのに
灰色景色
立ち止まる
寒の戻りの
風に凍える

演りたいな
唄いたいなと
募れども
侭ならぬ身に
ため息ひとつ