2024年、アメリカのハートウォーミング映画。

アレクサンダー・ペイン監督作品。

 

アレクサンダー・ペイン監督は、ある意味大物だ。

アカデミー脚色賞最多受賞者のひとり。なんとアカデミー賞に3部門で7回ノミネートされている。

 

そんなペイン監督だが、主演のポール・ジアマッティと「サイドウェイ」の名タッグが再び組まれたと話題になった。

この「サイドウェイ」もなかなか良い作品である。

 

主演のジアマッティは、古い価値観で教鞭をとる古代史の非常勤教師で、生徒からも教師たちからも嫌われているポール・ハナムを演じるている。

 

ダヴァイン・ジョイ・ランドルフは、一人息子のカーティスをベトナムで亡くした学校の料理長メアリー・ラム、映画初出演となるドミニク・セッサは、頭が良く、傷つきやすく、トラブルメーカーだが、心根は悪くないバートン校の生徒、アンガス・タリーを演じている。

 

そして、誰もいない学校での自由気ままな生活の中で、ちょっとした冒険や災難を通じて、小さな繋がりが生まれていく様を描き出す…

 

この作品により、第96回アカデミー賞では作品賞、脚本賞、編集賞、主演男優賞、助演女優賞の5部門にノミネートされている。現在、全米の映画賞を席巻し続けているのだ。

 

雪に閉ざされたバートン校で、3人きりで過ごすクリスマス。これだけで、すでに面白いことが確定している。

このスタッフやキャストで、興奮しないわけがない。

 

物語は淡々と進み、これといった山はない。

しかし、この淡々とした中に、映画好きにはたまらない面白さが満載なのだ。

この映画で感動したり笑ったりした人は、相当な映画好きだと思う。

 

自分が映画好きかどうか、はたまた「ふーん」で終わるのか。

一度ご覧いただいても、良いかもしれない。

 

ちなみに、ボクは星5点満点で4.5をつけさせていただいた。

そのくらい、良かったと言える映画である。