1968年、日本の時代劇・特撮映画。

2005年の「妖怪大戦争」リメイク作品とは違う、オリジナル映画。

 

1751年、時は江戸時代。

墓荒らしたちは、凶悪な吸血妖怪「ダイモン」を4,000年の眠りから目覚めさせてしまう。

 

漆黒の塊に姿を変え、雷鳴とともに南蛮船に取り憑き、日本に上陸した妖怪は、たまたま居合わせた代官・磯部兵庫を襲って吸血し、憑依した。代官に成り代わった妖怪は、仏神の威光をすべて拒んで神棚仏壇の類をすべて壊し、家来の一人、川野左平次もダイモンの分身に憑依されてしまう。

 

以後、その地方の若い娘・子供を屋敷奉公の名目で呼びつけ、これを吸血し命を奪い、逆らう者はすべて処刑し、人々を恐怖のどん底に陥れてゆく…

 

まぁ、1960年代の映画とは言え、少年(というか幼児)のボクには十分恐ろしかった。

夢にまで見た。

 

本作は「妖怪百物語」「東海道お化け道中」とあわせ、妖怪シリーズとして大映妖怪三部作とされている。それほど当時は「妖怪」というものが流行っていた。というか、恐怖の概念は「妖怪」しかなかったと思われる。

 

冬休み興行として大映は「蛇娘と白髪魔」(原作は楳図かずお)を公開。怪談の要素は控えめに出され、物語に明確な善悪(日本妖怪とダイモン)が対立する構図を採用し、勧善懲悪のヒロイズムを強めた娯楽作品となっている。

 

造形された妖怪群のイメージは、「怪獣」にとってかわる等身大キャラクターとして、「仮面ライダー」に登場する「ショッカー怪人」に引き継がれていった。

 

映像に歴史あり。

「シン・仮面ライダー」で燃えているキミ、実はこの「妖怪大戦争」がルーツだったのかも、だよ。