2019年、アメリカのサイコ・スリラー映画。

トッド・フィリップス監督作品。

この監督で「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」というパート2もうすぐ公開されるので、お楽しみに!

 

主演は、ホアキン・フェニックス。

 

ロバート・デ・ニーロも出ている。このデ・ニーロがTVショーの司会をしているシーンは非常に面白く、この映画のポイントとなっている。

 

第92回アカデミー賞では11部門にノミネートされ、結果、主演男優賞と作曲賞を受賞した。

そう、ホアキン・フェニックスは名優の仲間入りを果たしたのだ。

 

「本当の悪は笑顔の中にある」というキャッチコピーが効いている。

笑顔になる病気、つまりは心の病が彼を究極の彼方に追い込む。

 

このジョーカーの原点というべき物語を描いた内容ではあるが、本作以前の映像作品に登場している、どのジョーカーの過去でもないと言える。

 

トッド・フィリップス監督は、本作がアメリカの社会格差を風刺する作品として話題を集めたのを認めつつ、映画の目標はあくまでもアーサー・フレックという個人がいかにしてジョーカーという悪役へ変遷するかを描く人物研究めいた作品であるとコメントしている。

 

この構想を立てたフィリップス監督は、およそ1年をかけて脚本を執筆した。

 

脚本は「タクシードライバー」「キング・オブ・コメディ」などのマーティン・スコセッシ監督・ロバート・デ・ニーロ主演の作品群に影響を受け、原作コミックから大きく逸脱する内容となった。

 

作品の舞台は原作コミックに共通するゴッサム・シティであり、時代背景は70年代から80年代を彷彿とさせる様相を見せている。これは、1981年のニューヨークをモチーフに創造された架空の都市であるらしい。

 

ジョーカーことアーサー・フレックには個性派俳優として知られるホアキン・フェニックスがキャスティングされた。当初はスコセッシが監督し、彼の盟友であるレオナルド・ディカプリオがキャスティングされる構想もあったが、実際にメガホンを取ったフィリップスは脚本の執筆段階からフェニックスを意識してジョーカーのイメージを手がけ、彼以外起用は考えられないとコメントしている。

 

ジョーカーに次いで重要な役どころとなるマレー・フランクリンにはロバート・デ・ニーロが起用された。ま、これには納得だが。

 

ホアキン・フェニックスは好きな役者である。

彼がアカデミー賞に輝いたことは、本当にうれしかった。

 

パート2でコケナイことを祈っております。