1988年、イタリアのドラマ映画。

ジュゼッペ・トルナトーレ監督作品。

 

出演はフィリップ・ノワレ、ジャック・ペラン、サルバドーレ・カシオなど。

 

この映画、学生時代に良く観た。イタリア映画を観るというのが「おしゃれ」であり、手っ取り早く観れたのがこの映画だったのだ。

 

中年を迎えた映画監督が、映画に魅せられた少年時代の出来事と青年時代の恋愛を回想するというストーリー。感傷と郷愁、映画への愛情が描かれた作品である。

 

後述の劇場公開版が国外において好評を博し、しばらく停滞期に入っていたイタリア映画の復活を、内外に印象付ける作品となった。

 

また、主題曲「Cinema Paradiso」はこれまでに各国のさまざまな企業のCMに使われているほか、テレビ番組でも頻繁に用いられる。

 

日本でも、ギターリストの渡辺香津美がアコースティック・ギターをメインに用いた『おやつ』、大賀好修 がB'zの松本孝弘の「Theatre of Strings」でカバーしているようだ。

 

ローマの映画監督・サルヴァトーレ(サルバドーレ・カシオ)のもとにある晩、故郷の母から電話がきて、アルフレード(フィリップ・ノワレ)が死んだことを告げる。

 

そんなショックを受けたサルヴァトーレは、ベッドの中で昔の日々を思いだす。

 

第二次世界大戦が終わったころから「トト」と呼ばれていた幼いサルヴァトーレ少年は、シチリア島の村で、母と妹と暮らしている。父は戦争に取られたきり消息不明。当時の彼の村では、中心にある広場に面した教会を間借りした小さな映画館だけが、唯一の娯楽施設だった。

 

外界から隔絶された村人たちにとって、その映画館は村の外に通じる、たった一つの窓だった。週末になり、劇場の灯が消えて古い映写機が回り出すと、アメリカ映画の中で描かれる想像を超えた豊かさや、保守的な村ではありえないロマンティックな男女関係など、目を丸くして見ている村人たちの前に、外の世界がやってくるのだった…

 

批評家の一致した見解は「『ニュー・シネマ・パラダイス』は青春、郷愁、そして映画そのものの力に対して人生を肯定する頌歌である」であり、79件の評論のうち高評価は90%にあたる71件で、平均点は10点満点中8点となっている。驚くほど、高い。

 

この評価を見ても、ボクの青春時代のとち狂った映画観は間違いなかった。

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