1986年、アメリカのSFアクション映画。

監督は、ジェームス・キャメロン。

前回、「ターミネーター2」の監督として触れさせていただいたのだが、その勢いよろしく「エイリアン2」でも。

 

主演は、シガニー・ウィーバー。

 

まぁ、とにかく凄い映画だった。

見どころ満載、終わりかと思ったら、また見どころがと、まさに烈火の如く押し寄せる波に、ボクはすっかり飲まれてしまった。

 

アカデミー賞でも、視覚効果賞との音響効果編集賞を受賞。

 

雑誌「エンパイア」が発表した「史上最高の続編映画」で1位に、情報誌「タイム・アウト」にて映画監督・作家・科学者や評論家150名が選定した「SF映画ベスト100」にて第5位にランクインしたそうだ。

 

この映画もまた、ジェームス・キャメロン監督とシガニー・ウィーバーの賜物。

「エイリアン」も、間違いなく良かったのだが、さすがキャメロン監督とシガニー・ウィーバー。あっぱれを差し上げます。

 

映像面では、一部わざと低解像度のビデオ画像を使用することで、リアリティを演出している。当時コダックのフィルムの過渡期であり、フィルム面積がレンズ撮影に比べて約半分になってしまうヴィスタ・サイズでの撮影で、想像以上に粒子が粗くなってしまったと監督が語っている。

 

撮影はイギリスで行われたが、撮影現場ではスタッフやキャストの間で人間関係でのトラブルが度々発生しており、このために撮影が中断されて制作が遅れてしまったことがあり、英国スタッフたちが仕事の合間に行っていたお茶の時間を巡って監督と対立し、スタッフ側が抗議のストライキを起こしたとメイキング映像で明かされている。

 

ここからも、キャメロン監督の小さなことにも拘るプロとしての姿が浮かび上がってくる。

 

エピソードも満載だが、少しご紹介を。

 

・本作の終盤において、シリーズ中で唯一リプリー(シガニー・ウィーバー)が銃器を使用するが、演じたシガニー・ウィーバーは元々銃規制の賛同者であることから、(役の中とは言え)銃器を使用する点に関して「とても難しい決断だった」と語っている。

 

・終盤の大気製造工場から脱出するシーンで爆発間際に青いプラズマが走る様子は、「ターミネーター」でタイムスリップした際に見られた描写と酷似しているが、これは「ターミネーター」で使用した電極を本作で再使用したためである。

 

・終盤のエイリアン・クイーンの巣から助け出した少女をリプリーが抱えて歩くシーンでは、顔がアップになるカットを除いて軽量のダミー人形を使用している。これはリプリー役のシガニー・ウィーバーが本作以前に出演していた別の映画の撮影中に背中を負傷し、その怪我が治らないまま本作に出演していたため、常に腰と背中に激痛を覚えながら演じていた事へ配慮したためである。

 

などなど、エピソードが絶えない。

 

いや~、映画って本当にいいものですね~。