1984年、ヴィル・ヴェンダース監督のロード・ムービー。

ヴェンダース監督は、第96回アカデミー賞にて国際長編映画賞「PERFECT DAYS」でノミネートされ、惜しくも逃してしまったという経緯がある。

 

しかしながら、カンヌ映画祭では無事パルムドールを受賞。この「パリ、テキサス」も同じく西ドイツ・フランスの合作ということで、パルムドールを受賞している。

 

出演は、ハリー・ディーン・スタントン、ナスターシャ・キンスキーなど。

 

4年前に妻子を捨てて失踪した兄のトラヴィス(ハリー・ディーン・スタントン)がテキサスの砂漠で行き倒れていたという連絡を受けたウォルトは、目を離すと逃げ出そうとするトラヴィスに手を焼きながら、レンタカーで妻とトラヴィスの息子が待つロスアンゼルスへと向かう。

 

当初、全く喋らなかったトラヴィスだが、やがて自分がテキサス州のパリへ行こうとしていたことを明かす。トラヴィスによると、パリは彼らの両親が初めてセックスをした土地であり、それ故トラヴィスはパリに土地を買ってあるのだという。

 

ロサンゼルスで息子のハンターと再会したトラヴィスは、ある日、ウォルトの妻で義理の妹に当たるアンから、ヒューストンにいる妻のジェーン(ナスターシャ・キンスキー)からハンター宛に月に一度、決まって送金があることを教えられる。

 

トラヴィスは中古車を買い、ハンターとともにヒューストンへ向かう。ヒューストンでジェーンと再会したトラヴィスは、放浪の旅に出た理由をジェーンに告白する。再び心が通じた二人。しかしトラヴィスはジェーンに息子を託して再び旅に出る…

 

当時、ボクは学生で、この「パリ、テキサス」なぞ教科書のように心酔していた。

ちょっとインテリゲンチャな香りのする映画が、好物だったことは言うまでもない。

 

それほど、フランス映画が大好きで、カンヌ映画祭で賞をとったなぞ大いに話題となったものだ。

この映画も、もれなくその範疇に入るのだ。

 

とは言え、本作品は面白かった。

ロード・ムービーとフランス映画なんて眠たい境地であろうが、そんなことはなかった。

 

インテリゲンチャに憧れを持つ方には、是非ともおススメしたい映画である。