1990年、リュック・ベッソン監督のアクションドラマ映画。

フランス語って、いいもんだなぁ~と思わされてしまうほど、この作品でもフィットしている。

 

主演は、アンヌ・パリロー。

全く知らない役者さんが、リュック・ベッソン監督の手にかかれば、スターになっている。

 

とは言え、リュック・ベッソンとの間に長女を授かった。

全く、手の早い男である。

 

この手の映画、ベッソン監督は本当にうまい。

 

深夜、パリ。

薬局にジャンキーの少年少女達が薬欲しさに乱入するが、警官隊が到着したことによって銃撃戦となる。

 

彼らは警官隊からの銃弾に全て倒れたかに見えたが、一人残った少女が警官を射殺してしまう。

 

連行された少女(アンヌ・パリロー)は、取調室で刑事に名前を聞かれた際、男性名の「ニキータ」と名乗り、それが彼女の呼び名となった。

 

ニキータには終身刑が下されたが、護送先は殺風景なベッドルームであり、ボブという政府の秘密警察官を名乗る男が現れる。

 

彼女はそれまでの自分の記録を消され、別の人間として政府に雇われた暗殺者としてここで訓練を受けて生きるか、それとも死ぬかの二者択一を迫られる。ニキータは反抗し逃げようとするが叶わず、暗殺者としての訓練を受けることになった。ニキータは反抗しながらも、めきめきと頭角を現していく…

 

ベッソン監督はインタビューで、「『ニキータ』は僕にとって、自分を壊して飛び出した作品。僕の作品は『ニキータ』以前と『ニキータ』以後で分けられる」と語っている。

 

この作品のヒットによって、ベッソン監督は「レオン」をハリウッドで撮ることになったとか。

 

後半で当時最新のメルセデス・ベンツ・Sクラスが登場するが、銃撃され壁を突き破る破壊シーンでは、古いローバーにベンツのパーツをかぶせた模造品であったとか。

 

模造品は元々アラン・ドロンのテレビドラマのために制作され、映画用に修正を加えたそう。

 

作品中は高価なSクラスが派手に破壊されているように見えるが、実際には邦貨換算60万円程度の予算でこの映像が実現できているのには、驚いてしまった。

 

リュック・ベッソン監督は、言わずもがな大好きである。

が、女癖だけは、どうもねぇ…