2007年、日本の青春ドラマ映画。

井筒和幸監督作品。

井筒監督は「パッチギ」でブレイク、満を持しての2作目となる。

 

出演は、井坂俊哉、今井悠貴、中村ゆり、藤井隆、西島秀俊など。

西島秀俊が出てたなんて、知らなかった。ビックリ。どこに出てたと、記憶を探るが…分からない。

 

前作では描かれなかった父親世代の姿を描いた物語である。

前作のエンターテインメント的な物語展開は抑えられている。これが失敗のもと。

 

在日コリアンが直面していた差別の場面が数多く登場する。

また、アンソンの父の回想シーンでは、オールドカマーと言われる在日1世が若かりし頃に故郷である済州島から強制連行されたとし、日本軍の南方戦線へ送られていく中で懸命に生き抜いてゆく朝鮮人という設定となっている。

 

前作同様「イムジン河」が印象的に使われている。

 

ストーリーを少々。

 

アンソン(井坂俊哉)とその一家は、病にかかった息子チャンス(今井悠貴)の治療のために、京都府からこの街に引っ越してきた。

 

アンソンはある日、駅のホームで京都時代からの宿敵である近藤と遭遇し、彼が率いる大学応援団と朝鮮学校との大乱闘に巻き込まれるが、気のいい国鉄職員の佐藤(藤井隆)に助けられる。

 

佐藤はその争いが原因で国鉄をクビになってしまうが、アンソンの家族とも親しくなり、妹キョンジャにほのかな思いを抱く。

 

キョンジャはある日、ホルモン屋の手伝いをしていたところ、偶然に客として居合わせた芸能プロダクションの関係者からスカウトされたことをきっかけに芸能界入りを決意する。しかし芸能界への一歩を踏み出すものの、なかなか芸能界独特のしがらみになじめない。

 

そんなキョンジャに対して声を掛けてくれたのは、自然体で業界に染まらずにいる先輩俳優の野村(西島秀俊)だった。やがてキョンジャはそんな野村に迷いながらも惹かれ始めていく。

 

一方でチャンスの病状は次第に悪化し、医師からは「日本では助かる術がない」と宣告される。アンソンはアメリカでの治療にかかる莫大な費用のために無謀な計画を立て、佐藤を巻き込み、たった2人で愛する者の命を救うために危険な仕事へと突っ走っていく…

 

こういう思想がかった映画は賛否が渦巻く。

案の定、この映画も反日とか在日の感情を悪化させるとか、かなり言われたようだ。

要は、日本非難の的となったわけだ。

 

こうなった背景には、戦闘機が攻撃したりと戦争の匂いがプンプンするのと、やはり「反日映画」だと言われても仕方ないかもである。

 

ボクは全く反日だとか思わないけどね。

 

第二章って、真面目に制作するとこうなるという悪しき見本のような映画である。

こうなってほしくないと、あえて書かせていただいた。