1988年、ブルース・ウイリス主演、ジョン・マクティアナン監督作品。このジョン・マクティアナン監督、アクション映画界では有名なんです。
プレデターやレッド・オクトーバーを追え!などの作品も監督を務めた。
さらに、ロビンフッドやダイ・ハード3の製作総指揮なんかも務めたそうである。
当初、主人公マクレーン役には、アーノルド・シュワルツェネッガーやシルヴェスター・スタローンといった当時のアクション映画の人気俳優たちにオファーされたが断られ、主にテレビドラマで活動していたブルース・ウィリスに白羽の矢が立てられたというから、人生って分からないものだ。
クリスマス・イヴ。ニューヨーク市警の刑事ジョン・マクレーンは別居中の妻ホリーに会うため、ロサンゼルスへとやってきた。ホリーが勤める日系企業ナカトミ商事が開くクリスマス・パーティの席で再会した二人であったが、和解するどころか口論となってしまう。
そんな中、突如現れたハンス率いる13名の武装集団がパーティー会場を占拠。警備員を射殺し、パーティーの出席者を人質にし、ビル全体のセキュリティをも掌握してしまう。
彼らの狙いは厳重なセキュリティの金庫に保管されている「6億4千万ドルの無記名債券」であり、非協力的なタカギ社長をも容赦なく射殺する。
偶然会場から離れていたマクレーンは一人だけ難を逃れ、ハンスらが占拠するフロアから脱出。消火設備を作動させて外部に非常事態を伝えようするが、その存在を知ったハンスが放った追手と銃撃戦になる…
ま、この程度のストーリー説明で全内容を想像していただけるほど、超有名な映画である。
またこの映画、2017年にはアメリカ議会図書館によって、アメリカ国立フィルム登録簿に「文化的、歴史的、または芸術的に重要」として保存されることが決定したのだから、凄い。
ビルを爆破するシーンなぞ、CGに頼らず(か、なかったのか)大爆破するあたり、ハリウッドの映画にかける迸る情熱に心を打たれる。
この映画で笑ってしまったシーンが一つ。
ロス市警の警察官が110番(向こうは違うと思う)を受けてビルに向かう。ビルの上階で「早く来い!」とソワソワしているマクレーン。パトカーと停めて中に入るが、テロリストの演技にまんまとヤラれて、なにもなかったと思い込みパトカーに乗って帰ろうとする。
そこで、マクレーンが大声で一言。
「お前は、スティービー・ワンダーか!」。
字幕は違う表現になっていたが、ここではボク一人が笑っていた。
最近、テレビが面白くない。行動や言葉にしても魔女狩りよろしく、ヒステリーな方が「こんなの、ウチの子に見せるなんて!」と言葉狩りをしているのではないか。
放送禁止用語というのは、あって当然である。
しかし、この「禁止」を一回りして面白おかしく表現するのも、また粋なもの。この手のジョーク、ボクは分からんでもない。
このマクレーンの一言。ハリウッドの検査機関を通ったという事実を見ても、この一回りしている「粋」な現象だと、ボクは思う。