県外に住んでいる姪が、
休みを取って帰ってきました。

母との面会のためです。

私の娘達は、仕事を休む事ができず
帰ってはきません。
急に休めないのは わかっているので、
春、2日間休みがあったので
その時呼び戻し、面会させました。

県外から帰るには、とてもハードな
スケジュールでした。


面会をした姪は、私と同じように
声をかけ、母の手をさすって
泣いていました。

顔がまるで変わってしまった母を見て、
さすがに もう最期だと
悟った様子でした。

いくら覚悟を決めた とはいえ
平気でいられるはずは ありません。

姪、兄と順番に 声をかけます。

手を繋いで 思い残す事のないように



ありがとう、おばあちゃんが いたから


生きてこられた。

おばあちゃんは、みんなを


世話してきた すごい おばあちゃん。
みんなから好かれている。

など 入れ替わり立ち替わり

ゆっくりと 


感謝、大好き、もうちょっと頑張れ。
という言葉を浴びせました。

母は、眠るように目を閉じたり
目を開けたり 聞いているような
反応をみせてくれました

話したくても、もう 声もでません。

疲れるから、話させないようにして、
顔を見ておくだけにしよう。

と 兄が提案しましたが、
兄の声に反応して、兄を探すように
手を差し出すので、

そうもいかないらしいな。

と言うと、兄は 苦笑しながら
手を握っていました。



静かな時間。母の落ち着いた顔、

いつまでもこうして
見ていたい。

このまま 時間が止まればいいのに。

面会するたび、いつも
そう思っています。



月曜日には、お母さんが会いにくるよ。
と 姪。

そう。時間は止まってくれない。

無情に思える瞬間でした。

私は 毎日 面会に通ってますが、

明日 という一言が
どうしてもいえません。

面会を終え 帰る前は いつも、


また会いに来るから
待っておいて。


絶対に 一人で逝かないでほしい。
待って。 

そう願いながら
今日も帰りました。