今頃は 母の表情が とても穏やかに
なってきました。

面会を申し込むたびに
担当の看護師さんが、
面会日時などを 記入する用紙を
持って来られるのですが、

母の事を
可愛いんです。
と 言われました。

精神科から、本当の認知症に
近づいてきているのかな と
思いました。

可愛いと言っていただけるのは
ありがたい事です。

面会のたびに、何かおもちゃを
持って行っているのですが、
本来なら、注意をされるかも
しれません。

他の方達は、本当に 
話しをしている だけですから。

でも、私は
少しでも 刺激を与えたくて、
その度に どんな反応するのか
確かめたくて、
周りに迷惑に ならないものを
考えて持って行きます。

今日は、 ニワトリ うるさいかも。

幸い、周りに誰もいない。

母に、ここを押せば 鳴くよ
と 言いましたが、
押す力がありません。

かわりに私が押して、
グワっと 鳴いたものだから

わぁッ。びっくりした‼️

と言いながら、爆笑でした。
2〜3回繰り返し、
看護師さんや介護士さん、
先生までが通りながら
見て行きます。

私が、無言で、すみません。と
肩をすくめて 恐縮すると
何でもないような顔で 通って行きます。

母は、興味津々で 口の中に
親指を突っ込んだり
何かを話しかけたり。

遊べてよかった〜 と思いました。

わりと寒いので
ずーっと母の背中を抱えたり
さすったりしながら、
頭もくっつけるようにして
遊んでいました。

脈略のない事しか言わない母が、

一緒に遊べて いいねえ。

と 言いました。

やっぱり、くっついてるのが いいなぁ。

と言うと

うん。

と、会話が成立したのです。

スキンシップが一番。
それに、自由に遊ばせてもらえる環境。

見て見ぬふりしてもらえる
スタッフの方たちの あたたかさ。

本当に嬉しいです。

そして、面会時間がそろそろ終わるのを
察してか、

寒いから、無理して 仕事
するんじゃないで。
寒かったら、いつでも
ここに来るんだで。

と、 自分の左脇を開けて言いました。

何度も何度も そうやって。

寒いし、無理すんなよ。 と

ああ。母が戻って来た。

と思いました。本当に泣きそうでした。

そして、面会時間が終わると、
介護士さんは、
バイバイができように、
わざと 車椅子をバックさせながら、

ドアが閉まるまで
待っていてくれます。

挟まったり、ケガなどない構造なので
そこは心配ありません。

ドアが閉まれば、
きっと納得するんでしょう。

今日は、本当に 母に会えた気持ちです。