父だった人の死 | ☆病床パブリック☆

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お正月なのに暖かい。
今日は青天だ。









去年の暮れ、部屋で亡くなっている父が発見されたと警察から連絡があった。

少し驚いたが、涙は全く出なかった。


父親だった人。
私が高校2年の秋に両親は離婚した。
浮気はし放題、ギャンブルはし放題、時々暴力。
母が可哀想で私から離婚をすすめた。
あれから30数年。1度も会っていない。

警察から本人確認をするために来て欲しいと言われたが断った。
今顔を見てももう分からないと思ったし、何より今更父と呼べる人では無かったから。

私は冷たい娘なんだろう。


自由気ままに生きた人だ。
孤独死もまた彼の生き方だろう。


こうやってブログを書いている今も何の感情も湧かない。涙は勿論出ない。
ただ、高校2年まで育ててくれたことには感謝しているし、外人顔の父の顔は好きだった。ハンサムだったから。

私が赤ちゃんの時、公園で撮った写真が好きだ。
両親が仲が悪いと知らなかった中2までは本当に幸せだった。
絵が上手で、字がキレイで、歌が上手くて、自慢の父だった。


でも離婚して会わなくなって、いつの間にか私の心から父の存在は消えてしまった。
1度だけ、1回目の結婚話が無くなった時、父に会いたくなったけど結局会わず終いだった。
それからは会いに行くこともなくなった。
母と二人、生きていくことに必死だったから。



父だった人の死。

父の人生はどうだったのだろう?
どんな死に際だったのだろう?
考えてみても涙は出ない。

私は冷血漢なんだろうか。



いつか、墓前に手を合わすことはあるかも知れない。
それは、ハモンハモンハニーが亡くなった後だ。



正直、ハモンハモンハニーより長生きしてくれなくて良かったと思っている。


私もロクな死に方しないかもな。
でも、それは構わない。私はハモンハモンハニーだけをちゃんと見送る事が娘としての使命だと思っているから。




父だった人。
ごめんなさい。
私はこんな娘です。

心の中で手を合わせます。



どうぞ安らかに。