仕事に向かうマイカーの中。
遠目にも、わたしの職場は、とんがり屋根のお城の形。
それが未だにおかしくて。
玄関に盛り花、創始者らしき男性の肖像画・・・が飾られた幼稚園なんて、
そうそう見たことないですからね。
さすがマンモス幼稚園!人の出入りもすごいです。
わたしが出勤する時間帯は、いわば放課後・・・園内では、多種多様な習い事が行われています。
体操教室、チアダンス、英語、習字・・・などの各種習い事の先生も出入りしています。
ダークスーツ姿の営業マンも、複数出入りしていて驚かされます。
何かと思えば、たとえば大手日用品メーカーの営業マンが、自社製品売り込みのため、
サンプルを山のように持参して来ていたりします。
幼稚園児のうちから消費者確保ですか。企業努力さすがです。
幼稚園って、女の園(その)のようだけれど、意外なほど多い男性陣。
理事長や副園長をはじめ、男性保育教諭らや学童保育の先生、バスの運転手さんが3人います。
そこへ、保護者のお迎え出入りですから、本当に賑やかです。
活気があって、経営もかなり上手くいってるなあと、下世話な感想が浮かびます。
(まるで「家政婦は見た」の市原悦子なわたし)
職員室に行っても、自分の席が無いわたしは、完全に異色な立場です。
職員室に入った瞬間は、ズラ~ッと並んだ女性教諭が一斉にこっちを見て、
「やっぱ、女の園(その)だあ」と思います。
バスに園児たちを乗せる際、先生たちと協力し合いながら乗せます。
(欠席、お迎え、お預かり、連絡事項、保護者に渡す荷物や伝言で、日々まったく違うパターンになるからです)
先生方とは名前を紹介し合うような機会も無く、何かの際に少しずつ覚えています。
このまま淡々としていて良いものか、もっと親しげに話しかけたものか・・今のところ成り行き任せです。
先生方も、一瞬たりとも気を抜けない園児相手に、余裕の無いことは明らかです。
はじめ、あんまり無愛想で「何か怒ってる?嫌われてる?」と思っていた先生が、
何かの拍子に親しげな笑顔を見せたりするので、戸惑います。
もちろん、心の安らぎになるような、初めから優しい笑顔の先生もいましたが。
出発前の園内では、「先生、何組?」と、子供たちから毎日のように聞かれます。
「ねこバス組です。よろしくね」と言うと、なんとも言えない笑顔が返ってきます。
小さな子って、近くに居る大人に、とりあえず話しかけてくるから面白い。
「先生、これ何?」「どこから来てるの?」
「○○ちゃん、帰りたいよ~(ビェーン)。いつ帰れるの~」
近くにいる大人(わたし)に、とりあえず何か訴えれば何とかしてもらえると思っているのか、
泣きじゃくりながら目を見る、目を見る、わたしの目をのぞき見る・・・・
うっ、何とかしてあげたい~~~!!
教室からバス乗り場に移動するだけでも大変です。
年中・年長さんは、さすがにサッサと乗りこむけれど、
年少さんは、たどり着くのもカタツムリの行進です。
やっとのことでたどり着いても、再び「おしっこ」で逆戻りしたり。
毎日毎日のことなのに、たまに別バスの子が紛れ込んでいるのが不思議です。
子供たちがバスに乗り込む際、いつもバス席の目線で見ている子たちの、あまりの小ささに驚かされます。
「この子たち、あらためて見ると、こんなに小さかったんだなあ」
はるか昔、自分の娘が小学1年生だった頃、ちょうど掃除の時間に小学校を訪れ、
箒を持って立っている娘の姿に、
「うっ、こんなに小さくて幼いのに、掃除してるんだ。かわいそう」
と、ジワッときてしまった親ばかです。
相手が小さいというだけで弱いのです。
まして担当園児に2歳児も一人。気の遠くなるような小ささです。
そんなこんなで、バス出発前も賑やかなこと。
そして、それから始まる旅路は、さらに輪をかけて賑やかなのでした。
ブランコなんて、遊園地のコーヒーカップを
わざと過激に回す人みたいに、
気違いじみた揺らし方で乗っています
絵になるドーム型のにしようか迷ったけど、
広さで選んで大正解♪