No.0341
(酬恩庵一休寺)

今日のテーマは


『ところかわれば』


七月からブログも五年目に突入するんですが、何か新しいことを始めたいと模索してました。


言葉もそうですが、所変われば暮らしや文化も変わってきます。

東京と大阪。関東と関西。大きくは西日本と東日本。

比べながら面白い点を紹介出来たらと思います。


今日はその1回目


『線香花火』


花火は色んな種類がありますが、その中でもパチパチと小さな火花を散らす「線香花火」は、夏の風物詩の一つになってますね( ᴖ ·̫ ᴖ )。


この誰もが知ってる線香花火も関東と関西では違いがあります。


関東の線香花火は「長手牡丹」と呼ばれ、カラフルな色とりどりの紙をこより状に巻いた形です。




一方、関西の線香花火は「スボ手牡丹」と呼ばれ、茶色い藁を使った棒の先に火薬が付いただけの、マッチ棒のようなシンプルな形です。




線香花火の元祖は関西のスボ手牡丹の方です。


そもそも何で「線香」なのか🤔

300年前の江戸時代当時、藁の先に火薬をつけ、香炉や火鉢の灰にそれを立てて鑑賞するのが流行っていました。


現代でたとえると、お誕生日ケーキに刺さっている花火、そんなイメージでしょうか(笑)。


それがお仏壇に供える線香のように見えるので、「線香」花火と呼ばれるようになりました。


「スボ」は稲わらの芯を意味する「わらすぼ(わらしべ)」のことです。

一方の「長手牡丹」は、長い和紙を手でよる様子からついたという説があります。


農耕が盛んだった関西地方では、藁が豊富に採れた為、必然的に生まれた遊びだったのでしょう。

やがてこの線香花火が関東に伝わったのですが、関東では米作りが少なかったため、藁が入手しづらかったようです。

その代わりに、関東では紙すきが盛んだったため、藁ではなく和紙に火薬を包む長手牡丹が生まれました。


こうして関東と関西では別々の線香花火が楽しまれてきましたが、もちろん遊び方も違います‼️


関西のスボ手牡丹は火のついた方を上にななめの角度に持ちます。

関東の長手牡丹は、こよりを持って火のついた方を下に垂らして遊びます。


現在では、スボ手牡丹の製造を扱う会社は1社しかなく、海外メーカーも製造には消極的だそうです。


こうした事情で、関西でもスボ手牡丹を見ることが少なくなってしまいました💦。

手に入れる機会があれば、長手牡丹との違いを楽しんでみてください😊


(左、長手牡丹   右、スボ手牡丹)

(☆写真は一部お借りしてます)

ではまた次のブログでお会いします