No.0293
(酬恩庵一休寺)

今日のテーマは

『上方落語巡礼記』


今回紹介する上方落語に縁の地は。


「愛宕山」


今回は100回記念の二回目です。( ᴖ ·̫ ᴖ )


『愛宕山』


京都の室町あたりの旦那が

「時候もえぇ、一つ野掛けをしょ~やないか」


ということで、大阪ミナミの一八と茂八といぅ二ぁりの太鼓持と芸妓、舞子を連れて「愛宕山」

へ出かけます。

陽気も良くて、賑やかに愛宕山の麓まで参りました。

。。。。。。


旦那

『こない言ぅてるさかい、先行こか!』

芸妓さん

〈ほな、このへんから坂が急だっさかい、みな裾からげなはれや。よろしぃか、行きまひょか〜。〉 


 ごぉ~じゃごじゃ、ごぉ~じゃのあとに、誰が付く……


ハメモノ♪ ♪ ♪ ♪


茂八

ほぉ、えらいもんやなぁ。やっぱり京の人間や、山に慣れとんなぁ〜!。

舞妓までが千鳥にツツツゥ~ッと上がって行くやないか


一八

「しょ~もない、ほっとけほっとけ、わしらボチボチ行こいな……。

大阪しくじんねやなかったなぁ、大阪やってみぃな、こんな山行きてなしんどい仕事あれへんがな。

京の人間ちゅうのはシミタレとぉるさかいな、座敷で散財したら高こつくと思て、何じゃらと山行き野掛け、外へ出よんねん。」 


ぼやきないな、世話なってんねやないか。

しょ~もないこと言ぅて荷物持たされて


「いきがかりやないか、まぁボチボチ行こ、ボチボチ。」

舞子が上から

 (一八っつぁ〜ん、茂八っつぁ〜ん、早よおいなはれやぁ~ッ……) \(´O`/)


 「へぇ~い、じきに行きま、じきに。先行きなはれ~~。

ドッコイ、ドッコイ、ドッコイな。

けど何やなぁ、この辺まで来たら気持ちがえぇなぁ、空気がうまい。

梅が咲いてるわ、やっぱり遅咲きやなぁ……。

〽︎チンチンテ~ン、トッツンテ~ン 

♪梅にも春の色添えて ♪チチンチ~ン……、

この唄、山行きに合わんなぁ〜」


合うかい、そんなもん。日が暮れてまうで


舞子さん

(一八っつぁ〜ん、茂八っつぁ〜ん、ここから七曲がりどすえなぁ~ッ……) \(´O`/)


「へぇ~いッ、七曲がりも八曲がりもあるかい、ホンマにぃ。

早よ行きなはれやぁ~、早よ~! ドッコイ、ドッコイと……。

〽︎曇らば 曇れ 箱根山ぁ~ちゅう唄あったなぁ」


古い歌やなぁ〜(笑)


「〽︎♪晴れたとてぇ~ お江戸が見えるじゃ

あるまいし こちゃかまやせぬ……、やったか?」


せやせや。( ᴖ ·̫ ᴖ ) 


 「〽︎登らば 登れ愛宕山ぁ~ 登ったとてぇ~ ♪一円のポチにもなりゃしょまい あのシミッタレっと……」

おいおいおい、聞こえるで!


「聞こえるよぉに言ぅたってるんやがな。

ドッコイ、ドッコイ、ドッコイな……。


〽︎愛宕山坂えぇ~え  ええ坂 二十五丁目の茶屋の嬶(カカ) ばば旦那さん ちぃとお休みな〜んし。 

♪しんしん シン粉でもたんと食べ 登りゃウンと坂  、やんれ坂……、え、坂、坂……ット!


 フゥフゥ……〽︎♪愛宕山坂 えぇ~ええ坂 二十五丁目の 茶屋のかか ばば… 旦那さんち〜と 休み なんし〜ハァハァ ♪しんしん しん粉でも 食べ……、食べ……


ハァハァ、は、鼻の穴が十程欲しぃわ!


♪食べりゃんせ 登りゃウンと坂……、ひぃ~、ひぃ~、ひぃ~、ひぃ~ひぃ~~ッ…」


へたばってもたがな……。 


旦那

((*」´□`)」おぉ~い、どないしたんじゃ~い?)



「ひぇ~~い」


(二つ重ねて、ケンケンで上がれ~~)


「もぉ、あかぁ~~ん、医者呼んでぇ~~」


(おぉ~い、あかんねんやったら尻突きで上がって来ぉ~い、尻突きで!)


旦さん、尻突きちぃますと?


(鈴鹿峠なんかで、子どもが出てきて

”旦さん尻突かしとくなはれ、お家はん尻突かしとくなはれ”

ちゅうて、突くほぉも突かれるほぉも弾みが付いて上がって来るんじゃ。

尻突きで上がれ~~) 


”尻突き”へッ、わかっとりま……。

なるほど、そぉいぅ手があったか。
一八、その荷物わしが持ったろ!


「持ってくれるか〜、こんなもんと思てたけど、だんだん持ちおごりがしてきた……」

持ったろ持ったろ、持ったるからお前、後

ろ回って俺の尻突け!


「お前、えぇほぉばっかり回るねんなぁ。

突くけどな……、おい、おい、おい💢

腰掛けたらあかんで、お前もちゃんと上がってくれなあかんねんで。

突くほぉも突かれるほぉも弾みが付いて……」


分かってるがな。あッ、ちょっと、ちょっと待ち、突きよぉが難しぃから! 

 「どない難しぃ?」

右のほぉな、こないだボ~ンと打って青ぉなったぁるねん、そこ触らんといてや!

「そぉか……、左は?」

デンボでけたぁるねん。触らんといて!


「そうかァ〜ほな真ん中は?」

イボ痔や、触らんといて

「そんなこと言ぅたら突くとこあれへんがな!」

冗談やがな、ぼんやり突いてぼんやり。 


「ほないくで、えぇか……、や、ドッコイショ! ホッ、ホッ、ホッ、ホッ、ホッ、ホッ、ホッ、ホッ……」

なるほど、こらえぇ具合やなぁ!

「ホッ、ホッ、ホッ、ホッ……、お、おいおい!踊ったらあかんで、踊ったら!」

ホイッ、ホッ、ホイッ、ホッ……


ハメモノ♪ ♪ ♪ ♪

「旦さんただいま!」

『やっと上がって来よったがな、最前の勢いどないしたんや!』


「さっぱりワヤ……ですわ!」


『みな揃ろたとこで、ボチボチご飯にしょ~か?』


。。。。。。


えぇ〜( ᴖ ·̫ ᴖ )いかがでしょうか

思ってたより急坂のようです‪(´•ᴗ• ก )‬՞ ՞


一八が唄ってる

「〽︎愛宕山坂 えぇ~ええ坂 二十五丁目の茶屋の嬶……」

は、「愛宕山坂」という唄です( ᴖ ·̫ ᴖ )


二十五丁目の茶屋は愛宕山参道登山道の中途にあった茶店。

10年ほど前に登った時の写真です!
ここまででもメッチャしんどかった(๑•́︿•̀๑)


枝雀、吉朝師匠 は「二十四丁目」

米朝師匠は「二十五丁目」。

計算では二十五丁が正 しいのですが、私は米朝師匠ファンですので(笑)


登る途中で一八が鼻歌歌ってますね( ᴖ ·̫ ᴖ )

端唄『梅にも春』の一節 

「この唄、(テンポが遅すぎて) 山行きに合わん」とくすぐり  


当時の流行歌『かまやせぬ節 (コチャエ節) 』の一節 

「登らば登れ愛宕山、登ったとて1円のポチ (小遣い) にもなるじゃなし」

と替え歌にしてます( ᴖ ·̫ ᴖ )


『愛宕山坂』

YouTube動画を載せるはずでしたが……

早く対応してねアメブロさん!…🤔💭



(☆写真は一部お借りしてます)

ではまた次のブログでお会いします