こんにちは、ご訪問頂き有難うございます(^-^)
まずはタイトルコール!
上方落語『笑うてなんぼ』
落語にはさまざまな知識や感性によって楽しめるように、いく層もの面白さが仕掛けられていることがあります。
こういったポイントをご紹介出来たらと思います。
今日は
『英語落語』
落語にはさまざまな分類軸があります。
古典落語と新作落語の時代軸
上方落語と江戸落語の地域軸
あるいは滑稽話、人情噺、芝居噺、怪談話などの内容軸さらには武士、町人、僧侶、子供などの人物軸など挙げればきりがありませんね。
それに加えて、新しい分類軸として日本語落語と英語落語の言語軸も考えねばならない時代になりました。ホウ(・А・` )
英語落語は故桂枝雀師匠と英会話学校代表の山本正昭氏によってはじめられましたが、いまや国内外で公演が重ねられ、英語の教科書にもとりあげられ、天満天神繁盛亭などでは、英語落語だけの会が開かれるまでに定着しています。
外国人に向けて、オール英語で海外で落語の公演をされている女性がいらっしゃいます。
大島希巳江(おおしま きみえ)さんです。
紹介しますと、1970年生まれ、日本の社会言語学者、神奈川大学国際日本学部国際文化交流学科教授、教育学(社会言語学)博士であり、英語落語家。
英語落語家として教科書にも登場されています。
大島さんの海外公演の動画を見ましたが、挨拶、枕、本題もすべて英語です。
唯一の日本語は登場人物の固有名詞。
日本語の字幕が下にあって見てるほうは外国映画を見てる気分でした。(笑)
前回の『笑ってなんぼ3』で役割語の話をしましたが、オール英語落語を生で見たり、動画を見れば私にもわかりますが、音声だけだとちょっと大変です。💦
当然英語が達者でない事が一番の原因ですが💦
演目は『ZOO(動物園)』(虎の見世物)でした。
本来この話は定職につかない男と、職を紹介するおじさんが登場しますが、名前はありません。
逆に、英語落語では「uncle徳(徳おじさん)」
などとあえて役割語を入れてありました。
サゲも『俺も、一万円で雇われた』を
自分を指さして『Mr.長谷川』とやってました。
( ¯꒳¯ )なるほど
直訳では一人称(I am)が被るんでしょうね〜。
このあたりが、英語と日本語の大きな違いなんでしょうね。
日本語の一人称代名詞の豊富さで会話が理解できるということの証明のようです。
一方で日本語と英語の混ざった日本人向け?の英語落語があります。
『くちなし』という小噺を紹介すると
どんな木でも花でもあるという植木屋、なぶりに来た客が、「もの言う花があるか」と言う。何と、ここの植物は声をかけると答えると言う。
「お前は何ちゅう名前や?」
「さくら」
「本当に物言うたで! お前は?」
「うめ」
「ほう、不思議やな〜。お前は?」
「ぼたん」
「お前は」
「さつき」
「お前は……お前は……?植木屋、こいつ、物言わんがな」
「ああ、そらくちなし(山梔子)や」
これが英語落語になると・・・
『Speaking Flower』
とある花屋を訪れた客が「Speaking Flower」はあるかと尋ね、店主は花に聞いてほしいと答える。
客が花に聞くと、次々に
「tulip」
「carnation」
「rose」
と答えるが、答えない花があった。
それを店主に告げると
「Oh,it's a dry flower」
いかがですか?「クチナシ」を「gardenia(ガーデニア)」と直訳したのでは意味がない。
「dry flower」としたのは名訳ですね。
英語落語を聞けばこのような機知をも楽しむこともできるのです。
笑うてなんぼです。♪(^ー^)ノ
ではまた次のブログでお会いします。