びっくり闘病記(ステージ3cですが元気です)

びっくり闘病記(ステージ3cですが元気です)

約束の日まで振りかえらないよ

アメンバーを非公開にしました。

今月。術後抗がん剤最終日から10年が経ちます。

 

今の私の主治医でありオブザーバーとして助言をいただいてるのは

精神科医です。(ここでは教授と呼びます)

 

その教授の勧めで読んだ本に「夜と霧」が有ります。

世界で1番読まれている本のベスト10に入っています。

教授は言いました。

 

「癌患者さんには分かると思う」

 

さて。

 

癌患者になって、ファーストラインは抗がん剤で終わり、現在なんの後遺症もなく

元気に「健常者」として過ごしております。

 

普通。寛解と聞いたら、喜ぶんでしょうね。

私は8年目に「寛解」を教えてもらいました。

 

その私が、いま10年という月日が過ぎて、思う。本音を書いて

この「闘病記」の本当に最後としたいと思います。

 

「夜と霧」の最後にナチスの崩壊によって収容所から開放される元・囚人たちがいるんです。

その開放の日。

彼らは、収容所の周りにある草原。名も知らぬ花が咲いてる草原を自由に歩くのです

そして、もう1度。いままで居たバラックに戻ります。

その時、精神科医でこの本の著者であるフランクルは聞くのです。

 

「うれしかったか?」・・・と。

 

元囚人は答えます。

 

「わからないんだ・・・」

 

 

 

 

癌患者、本人。あるいは支える方。どちらがココを読んでるのかは分かりません。

ですが。

長い間、癌患者として生き。

いま、突然「癌」から開放された人間である私の。

本音を書いて、最後の闘病記としたいと思います。

 

癌から開放された私は。

この本の中で収容所から突如解放された囚人と同じことを思っています。

 

普通は、癌から開放され「寛解」ですと言われたら・・・

うれしいと。思うんでしょうか?

 

私は、自由を与えられ。

「うれしかったか?」と聞かれたら・・・・

 

分からない。と答えます。

 

分からないんです。

一度は死を覚悟しました、その後、薄氷を踏むように1年。また1年と

過ごしてきました。そして。寛解ですと。

もうこの癌が再発することはありません。と言われて。

 

うれしいはずです、頭では。ですが。

 

思えないんです。分からないんですね。うれしいのか。どうか。

 

収容所の元囚人たちが、いきなり解放されて、ただ足をひきずって

収容所の鉄条網を出て、花のさく草原を・・・ただただ茫然と歩いたように。

 

いまの私は、草原を当てもなく歩く。元囚人なんです。

 

 

この虚無感は、どこでどう埋めたら良いのか。

埋まるのか。この先。生きるのか、どう生きるのか。

 

果てしなく、のどかですらある草原を。

茫然と歩き続けている自分がみえるのです。

 

 

長くなりました。

どうか、癌患者さんを支える人にも、聞いてほしいのです。

解放されても、喜べなくても。

 

それも癌患者という。人生を変えてしまう病のひとつの側面であるということ。

それ程にも、命の期限を切られるという事が、普通の人に与える影響が

取り返しがつかないほど大きいことだという事も。

 

こんな患者の1面もあるのだという事も。

どうか、寛解しても。決して病が無かった事にはならない事も。

 

ご理解いただけるとありがたいです。

 

私はこれからも、教授の言葉を参考に。

この先、生きる意味を探してゆっくりと歩こうと思っています。

 

いつか「神がもういい」」と言うまで。

 

 

(無神論者ですが、なにか?)

 

 

 

長い間、ありがとう。

出来るなら、みんな元気で!