翌日、いのぶが
義家に電話をかけた。
「お父さんもお母さんも、変わりはないか」
「うん、うん、そうか、あー、昨日、病院に行っとたんか」
「パチンコに行ってはないやろうな」
「そうか」
いのぶの「そうか」を聞いて、受話器の向こうは色ぼけか、とよかわからないが、恐らく「行ってない」と答えたんだな、と思った。
いのぶはとらから電話がかかってきたことは言わないハズ！
でも、アタシはとらが昨夜、電話してきた事を言いあげたい！
「お義母さんとお義父さんが、昨日、パチンコ店に入って行く所を、みーさんが見られたらしいですよ、とらさんから昨夜電話がかかってきました」と。
電話機のとこに行き、いのぶが通話している
受話器の近くで、
「お義母さんとお義父さんが、昨日、パチンコ店に入って行く所を、みーさんが、みられ」と、言ったところで、いのぶがアタシにクチパクで「あっちに行け、シーシー」と、手で何かを払う様にしたので言えなかった。(●｀ε´●)
義家との電話を切ってすぐに「とらにかけるわ」と言い、とらの
携帯電話にかけた。
「とらか、あのな、親父とお袋は昨日病院に行っとんや、マミが連れて行ってな、そのままマミの所で夜遅くまで居ったらしいさかいに、パチンコは行ってへんぞ、お前の嫁さんの見間違いちゃうか、これから言ってくる時には、あやふやなことは言うてくるな」と、言って電話を切った。
それから３０分経った頃、いのぶがお風呂に入っている時、いのぶの
携帯電話にとらから
着信があった。
アタシが出た。
「もしもし」
「兄貴は？」
「今、電話に出れませんので『誰からか電話があれば用件をきいておいて』と言われていますので、どの様なご用件でしょうか？」
「また、かけるって伝えとってくれへんか」
「先程、いのぶさんがとらさんに電話をかけたことでしょうか」
「ああぁ」
「昨夜、とらさんから電話がかかってきて、とらさんが言われていたことを、私、お義母さんに言いましたから」
とらを脅した。( ´艸｀)
「兄貴に言うな、ゆうてたんやけどな、なんでお前が言うんや」
「えっ、なぜ、事実を言ったらいけないのですか？」
「勝手なことをせんどってくれるか」
「勝手なこととはどうゆうことでしょうか？」
「お前には関係ないやろ」
「そうですね、私に関係ないと言う事は、我が家に関係ないことです。ですので、いのぶさんにも関係ないことになりますでしょう、とらさんこそ、いのぶさんを利用しないでくださいませね、では、失礼します」
電話を切った！
とらんちとは、年賀状もやり取りしない兄弟関係なので、アタシはきついことも言える。
とらんちから年賀状を出してこなくなったが、我が家からは出していた。
しかし、返礼の賀状が届かないことが３年間続いたので、我が家からも出さない様にした。
アタシが、いのぶが通話している受話器の近くで、言ったことが相手（色ぼけかとよ）に聞こえたかどうかはわからないが、万が一、とらがアタシから言われたことを義家に言いに言ったとしても、相手に聞こえていなければ墓穴を掘るだけやわ。
とらがいのぶへ電話してきたのは、また、みーから何か言われて弁明するためにかけてきたんやと思った。絶対、そう！
お風呂からあがったいのぶには、とらから電話がかかって「また、かけるって」と、だけ伝えた。
とらからは、未だに電話がかかってきていない。
それにしても、年下の兄嫁のうさには、えらそーーーに言えても、自分の嫁、みーにはキツく言えないで、みーの尻に踏み潰されている情けない男やのう、とらは。
(￣へ ￣ 凸
いつも、クリックを有難うございます。
ご覧いただきまして、有難うございました！
（ﾍﾟｺﾘ）