モノラル・ラジカセとBCL


小学校から中学校にかけて、

BCL(Broadcasting Listeners)が流行りました。私もモノラルのラジカセについているAMラジオで一生懸命他県のローカル局や、モスクワ、北京、韓国、北朝鮮の国際放送を受信しては喜んでいました。







放送局に受信報告書を送ると、その局のベリカードを返送してくれたので、それを集めるのがまた楽しかったですね。


でも、だんだんAMだけでは飽き足らず、短波(SW)放送を聴いてみたくなりました。でも、なかなか短波を受信できるラジオって値段が高くて、直ぐ親に買ってもらえるようなものではありません。




真空管ラジオと短波放送


そんな時、祖父の家で、使ってない真空管ラジオを発見、ナ、ナント、短波モードがついているではありませんか!直ぐ祖父にお願いして譲ってもらい、小躍りしながら家に持ち帰り、😅、それからというもの毎日よなよな真空管ラジオをいじって短波を聴きまくったものでした。勿論、ベリカードもゲットしてましたね。アジア、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア。。



こんな立派ではなかったのですが、祖父からもらった真空管ラジオ、似た感じでした。

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考えてみれば、ビートルズの曲のうち、初めて聞いたのが、その真空管ラジオで受信した雑音混じりの海外の日本語放送だったものが、いくつかありました。



ステレオ・ラジカセの音に感動!


そうこうしているうちに、飽きっぽい私😅、短波放送を聞くよりオールナイトニッポン音楽の方に興味が向くようになりました。


その頃使ってたラジカセは、安いけどずっと憧れてたステレオタイプです。小遣い貯めて買いました。

買って早速、NHK FM放送を聞いた時、その音質の良さにチョー感激!その後、バラコンでサンスイのアンプ他オーディオ揃えてデカいスピーカーで聞いた時よりも、CDを初めて聞いた時よりも、最も感動した瞬間だったと思います。




そしてトランジスタ・ラジオ


そんな音楽好きでラジオ好きの高校生のとき、RCサクセションの大ファンになったのですが、特に「トランジスタ・ラジオ」、好きでしたね〜。


なんといっても「トランジスタ・ラジオ」ですよ!

真空管ラジオ」じゃありません(笑)、ちっちゃくてスマートでカッコいい、トランジスタ・ラジオです。なんてナウなんだ!!内ポケットに入るなんて、革命的に素晴らしいじゃないか!


こんな感じかな。

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勿論、生まれて一番最初に買ってもらったモノラルのラジカセに付いているラジオも、トランジスタ(半導体素子)が使われている訳で、その意味では「トランジスタ、なラジオ」だったんです。真空管ラジオと比べ革命がそこに起こっているわけです。



しかし、清志郎が内ポケットにいつも入れていることで、「トランジスタな、小型ラジオ」が、とてもみずみずしい「トランジスタ・ラジオ」に生まれ変わったんですよねぇ。




ベイエリア?電波はどこから?



「トランジスタ・ラジオ」の歌詞は、



♪内ポケットにいつも 

トランジスタ・ラジオ 

彼女 教科書 ひろげてるとき 

ホットなナンバー 空にとけてった 

ああ こんな気持 

うまく言えたことがないない 


ベイ・エリアから リバプールから 

このアンテナがキャッチしたナンバー 

彼女 教科書 ひろげてるとき 

ホットなメッセージ 空にとけてった♪



さて、ここで歌っている、「ベイ・エリア」って

どこだろう?


清志郎が聞いていたわけだから、私は「ラジオ関東」のことじゃないかと思いました。在横浜のラジオ曲ですし。ただ、可能性としては、敬愛するオーティス・レディングのヒット曲「Dock Of The Bay」が聞こえてくる、という意味かとも思います。



リバプール」は、これはもう、ビートルズの出身地であるイギリスの港町のことで間違いないです。

ただ、清志郎はもちろん海外短波放送を受信してたわけではないと思うので、おそらくAM放送のFEN(極東放送網、Far East Network)の番組でビートルズをはじめとするリバプールサウンドを聞いていたのだと思います。だとしたら、電波は米軍横田基地からキャッチしてたんでしょうね。



radikoの時代




時代は変わって、今はもっぱら家で聴く時は

radikoを使ってます。車では、ハイバンドFMで、AM放送の番組を聞くことが多いかな。いずれの場合も、あまり純粋なFM局って聞いてないですね。なんとなくですが、やっぱりラジオはAM局に愛着を感じる為かもしれません。



今は忘れずに防災ラジオ



先日は、防災ラジオを引っ張り出していじる機会があったのですか、、そうです、手でハンドルをぐるぐる回して充電するタイプのラジオです。



オートサーチ機能など当然なく、

ダイヤルをつまんで、ビミョーに指先で回しながらチューニングして最も感度サイコー!なところでピタッと止める、というこの感覚、あゝ、なんて懐かしくも、新鮮なんだ。。(笑)。



こうしてみると、長く生きてきて、色んなラジオと出逢ってるな、と思いました。ラジオにまつわる思い出も、溢れるように出てきそうです。


やっぱり、ラジオって、ホント、いいものですね。

(水野晴郎さん風(笑))





因みにこの「トランジスタ・ラジオ」、

Music Magazine 2020年7月号

「特集 RCサクセション〜 忌野清志郎ベスト・ソングス」の第1位に輝いています!


以上です。