「ラジオスターの悲劇」は、
1979年9月リリースの大ヒットナンバーで、イギリスの音楽ユニット、ザ・バグルスの作品です。当時シーンをリードした「ニューウェーブ」の代表的バンドです。メンバーであるトレバー・ホーンは、他にもABCやYES、フランキーゴーズトゥーハリウッドにも関わった当時とても有名なプロデューサーでもあります。
「ニューウェーブ」って、その後もいろんな場面で使われる言葉ですが、この時期音楽用語として使われたのが一番最初なんじゃないかな。
イギリスでパンクムーブメントを牽引したセックス・ピストルズが崩壊したのが70年代末で、その頃新たにシーンに登場したザ・ポリスやザ・ジャム、「哀愁のマンディ」のザ・ブームタウン・ラッツ、スペシャルズやマッドネスなどのイギリス勢の総称として使われていたと記憶しています。
また、YMOも広い意味ではニューウェーブなのだけど、テクノポップに分類されると思いますが、ファースト・シングルの「テクノポリス」は1979年10月の発売なので、「ラジオスターの悲劇」とほぼ同時期のリリースでした。
前置きが長くなりましたが、「ラジオスターの悲劇」は、確かに新手、新しい波、来たなっ!
て印象が強かったですね。
なんかテクノじゃないけど電気的なというか、ちょっと変わったテクニックを使ってるような気がしました。翌年発売のポール・マッカートニー「カミング・アップ」について、ポールが「声をスピードマシンで調整してそれをエコーマシンに通した」とコメントしているようですが、なんとなくそれに近いことをポールより少し早く取り入れていたんじゃないかな?
また、詩は、かつてのスターが時代の片隅に追いやられたことを歌っています。
♪Video killed the radio star Video killed the radio star
Pictures came and broke your heart Oh-a-a-a-oh♪
♪テレビ・ビデオがラジオスターを殺した テレビ・ビデオがラジオスターを殺した
テレビ・ビデオがやってきて、君の心を壊してしまったんだ♪
とにかく、それまで聞いたことのないめちゃくちゃ耳に残る、前衛的で、聞きようによっては爽やかで、印象的でポップで、それでいて憂いと悲しみを秘めた名曲といえますね。
70年代という何かと立ち直り切れていない時代から80年代という新しい時代を目の前にして、消えゆくラジオスターへのノスタルジーを、音楽的にもオールドウェーブからニューウェーブへの転換期に象徴的に表現していたのかもしれません。
そして、今もこの曲と同じようなテーマが社会に横たわっているような気がします。それは、
「テレビスターの悲劇」??
これだけネット中心の世の中では、エンタメを楽しむメディアとしてのテレビの地位はどんどん相対的に落ち込んできていて、インターネット上のメディアがその盟主の座につきつつあるような気もします。それにともなって、テレビスターの中にはこころ穏やかではない方も現実出てきているんじゃないかな。
もっとも我々の世代はまだまだテレビっ子気質が抜けず片足以上つっこんだ状態なんですけどね。うちに帰ればまずテレビ、つけるし(笑)。
さて、私としてみれば、今も車や家仕事の時は
radiko聞いてるのですが、かつてのラジオスターといえばなんといっても
笑福亭鶴光師匠です!
~わんばんこ、鶴光でおま、ねたらあかん、ええ●●してまんなぁ。~(笑)
懐かしいですね。いやいや、まだまだ現役であいかわらずこの調子でラジオ、やってるから嬉しくなります!
他には、地元ローカルで帯番組を担当している
鉄崎幹人さんかな(笑)。
以上です。