「GET BACK」三部作をようやく見終えました。

この映画を見る為だけに、Disney+と契約したので、

さっさと見て、見終えたら速やかに一か月程度で解約するつもりだったのですが、

本編が8時間近くもあるのでなかなか集中して見れずすでに契約してから3か月近くたちサブスクの罠(笑)にどっぷりはまりながらようやく全編見終えたといったところです。

 

でも、やっぱり見てよかったです、真実のGET BACKセッションを見ることができて!

また、これだけ長時間にわたり、4人の演技ではない

素の言動を見続けていると、スーパースターなのだけど、すごく4人を身近に感じる感覚がうまれてきました。しかも50年以上前の出来事にも拘らずです。

 

また、ライナーなどを読むと、屋上ライブや細かいセリフも含め再確認したくなることも出てきました。

よって、さらにしばらくサブスクを続けようかなどど完全にDisney+に篭絡されてしまったのでした。

(笑)

 

さて、ここでは今までの自分の最後期ビートルズに関する先入観や一般に言われていた定説が真実と違っていた点を掻い摘んで書いておこうと思います。

 

(その1)

・ヨーコの出現とビートルズ解散は全く無関係と思われる点


たしかに、2週間に及ぶセッション中もずっとジョンに寄り添う姿が見られました。でも何か口出しをしてるわけでもなく、周りをイラつかせているわけでもなく、空気のような感じですし、またポールもリンダや子供を連れてきているし、ジョージ、リンゴも恋人を連れてきています。これは日本人から見るとちょっと不思議ですが、欧米の、しかもショウビジネスのトップグループなのであれば、自然なことなのかなと思います。

   

少なくとも、ジョン以外のメンバーのヨーコへの拒否感は全く感じられません。

まあ、逆にすごく打ち解けてフランクな関係を感じさせられるシーンもありませんでしたが。

むしろ、ポールなどは、「ジョンにはヨーコが必要なんだ」といったような肯定的な発言もありましたね。

 

(その2)

・4人の関係は既にこの時冷え切っていた

   

4人のビートルズというバンドへの情熱は薄れていて、人間関係も崩壊に向かっていたかというと、決してそんなことはなく、この時点でもサイコーのバンドであり、一人一人がサイコーのバンドマンであったのだなと感じました。

   

そしてビートルズとしてよい仕事をしたい、ファンの期待に答えたいという強い意思を持ってました。やはりそれは思春期から一緒に夢に向かって走ってきたという絆があると思うし、ハンブルグなどの体験を共有している(リンゴ以外)し、何よりバンドとしてのフィーリングや価値観がしっかり共有できていると思いました。

   

確かに、ブライアンエプスタインが亡くなって、4人の絆が薄れてきたんだなということはあったと思うし、今回のセッションの最初の場所が4人にフィットしなかったり、ジョージの自己承認欲求に対しポールが案外無頓着で、ジョージが脱退を口にしたなどもありましたが、まだまだ高い次元で結ばれていたのだなと思いました。

 

(その3)

・やっぱり頼れるアニキ、ジョン・レノンの存在感は変わらない


この頃のバンドのリーダーは、明らかにポールで、音楽性もポールがリードしていました。曲作りも、レノン・マッカートニーという共作はもうなく、メンバーがそれぞれ一人で作っていると思っていました。でも映画では、やっぱり曲作りは二人でしかわかりあえないものが確実に存在し、引き続き最良のパートナーであり続けていました。

 

また、なんだかんだポールは言論でメンバーをリードしていますが、必ずジョンの承認を必要としていたんだな、ジョンに賛同してもらいながらやりたいのだなというところが感じられました。

 

屋上ライブの前日には、まだポールやみんながなんとなく踏ん切りがついておらず、ジョンが「やらない選択はない」といった趣旨の発言で、皆の気持ちを同じ方向に向かわせていたことは嬉しかったですね。

   

なにより、ジョージが脱退すると言って消えてしまったとき、ジョンが一番対話することの重要性をポールにも訴えていたし、関係修復の先頭に立っていたと思います。(口は悪いですが(笑))

 

(その4)

・ビートルズこそ、キングオブライブと呼ぶにふさわしい

   

ライブは長いこと遠ざかっていたし、全てが新曲で人前で演奏するのは初めてなのに、ポールもジョンもジョージもリンゴも演奏が素晴らしく、これぞビートルズの総合力だと言わんばかりの屋上ライブパフォーマンスだったと思います。

曲の入りなんか、なにもカウントしなくても一発で合うんですよ、これはスゴイと思いました。

もう、百戦錬磨のチームワークっていうのかな、鳥肌モノですね。

 

アランクラインのことをジョンが手放しで褒めちぎっていて、その後の迷走を示唆するようなシーンもありました。また4人全員の合意に基づいて今までビートルズは動いてきたけど、ここにきてそれにも綻びが見え始めたと感じるところもありました。

 

でも、アビーロードも凄いアルバムだけど、このGET BACKセッションも、ビートルズの素晴らしさ十二分に伝えるものになっていると思いましたね。

この膨大な長さのフィルムをドキュメンタリー映画にまとめてくれたスタッフの方々に感謝感謝です!歴史の裏に真実ありです!

 

以上です。