〈6話〉

辞令公布日まであと5日。。




診断結果を伝えた翌日にその上司は休みを取りました。
その翌日は私が休みで週末土曜日は私が出勤です。つまりその上司とは31日月曜日迄会いません。

M沢直樹は動きます。

普段お願いなどしない〇〇部長に側面支援をお願いしました。○○長は次年度の新卒者採用までは人を増やさないとの情報を得ていたからです。

〇〇部長は公平な方です。後で知りましたが、直ぐに本部に行き、○○長に掛け合ってくれたそうです。(その時の結果は「Aさん(私の上司)が残るのだから、頭数は足りるはず」と芳しくなかったようですが)

次に人事課長に電話して、土曜日の朝一で時間をもらいました。



土曜日・・・辞令交付日迄あと3日。。



朝、人事課長に直訴です。人繰りが回らず、このままでは土曜日には課を閉めざるを得ないと客観的な事実を資料をもって説明。そして最後に自分の診断結果を伝えました。


すると人事課長から

「Aさん(私の上司)が先日来て、○○長に会おうとしましたが会えず、人事部長にM沢さんの症状の事を話していったそうです。」

やはり、直ぐに動いたか!それも自分の休みの木曜日(診断結果を伝えた翌日)にわざわざ本部に行って!と心の中で叫びました。


人事課長が続けます。

「今、その話が○○長に伝わった場合、M沢さんにどう言う影響があるか、分かりませんのでお伝えはしていません。。
但し、その件を伝えれば今回の中途採用の急募については側面支援になると思いますが。。」


腹を決めました。

「いずれAさんは近々、○○長にまた会って伝えるでしょう。それならば、私の事を人事から伝える事でこの問題が前に進むのであるなら、○○長に伝えて下さい。」


「分かりました。31日月曜日に時間をとって○○長に人員補充の件を説明します。」

そして、人事課長の折衝が不調に終わったことの場合に備えて、4月1日の辞令交付直後に直談判できるように○○長との面談時間をいただきました。





3月31日・・・辞令交付日前日 あと24時間。



朝から、普段と同じにその上司と挨拶。スケジューラで人事課長と○○長との打ち合わせ時間はお昼前と把握していました。


午後になっても電話は来ません。

最悪の事態も想定して、上司には分からないよう○○長への最後のプレゼン資料作成に取り掛かりました。





6時になり、部の終礼で退職の挨拶をした上司が帰ります。帰り際に「明日から君にまかせるからよろしく。明朝、本部に挨拶に行ってくるから。」


上司が明日、本部に行くことは折り込み済です。人事課長から

「Aさんが10時に○○長のアポを入れようとしたので、1時間ずらしておきましたら」と連絡が有ったからです。

帰ったのを確認して人事課長に電話をしました。


辞令交付まであと14時間。。

続く。。。