読者の皆様、こんにちは。Take Jazz Easy です。
いよいよ、関東は梅雨入りしましたね。
雨の日が一か月近く続くのは憂鬱?いえいえ、ジャズを聴きこむには、最高の環境です。お手持ちのCDやレコード、はたまた、当ブログでご紹介したCDなどを、外出が億劫な時に、是非とも、じっくり、お聴きになってみて下さい。
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さて、今日のブログなのですが、タイトルにある通り、女性ジャズピアニストの、山中千尋さんのライブ(コンサート)に、昨晩、行ってまいりましたので、その感想などを記そうと思います。
場所は、神奈川県民ホール小ホール、18時30分開場の、19時開演でした。
発売からしばらく経ってからチケットを購入したので、一番後ろの左という、ピアニストの背中しか見えない席のはずだったのですが、主催者が、真ん中の席に移動してもいいという、ご厚意で、ど真ん中の、やや後ろの席をゲット(!)最高のポジションで聴けました(!!)
山中さんのライブは初めてだったのですが、とにかく、端的に言うと、演奏がパワフルで、超絶技巧の駆使が多い!圧巻のライブでした。
このコンサート、「Reminiscence」というサブタイトル通り、以下にご紹介するアルバムを記念して(?)のコンサートだったのですが、一曲目は、その中から、Michel Petrucciani 作曲の、「She Did It Again」から始まりました。
アルバムの方は、こちら!
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(実売は、2810円で、在庫には余裕があります。ご試聴頂けないのが残念ですが、お求めの際は、上記リンクより、アマゾンにアクセスなさって下さい。)
ちなみに、今回のコンサートのベースとドラムス(ピアノトリオのコンサートでした)は、上記のアルバムのベースとドラムスとは異なる演奏者でした。
他の曲は、有名な「Take Five」とか、「星に願いを」とかもあったのですが、山中さんが、上記のアルバムに収録されている、「Rain, Rain And Rain」という、山中さんのオリジナルを演奏したのが、一番印象的でした。
被災した地元を想って山中さん自身が作曲された曲なのですが、途中、この曲の時だけ、上を見上げるというか、天を見上げるというか、そんな演奏シーンが見受けられて、「被災した地元への想いを強く持っていらっしゃるのだな。」と、私は感じました。
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ベースは、東保 光 (とうほ ひかる)、ドラムスは、岡田 佳大(おかだ けいた)、のお二方だったのですが、ベースの方は、譜面に目をやる回数がものすごく多くて、「もうちょっと暗譜できないのかな?」と正直、感じました。(すいませんね、クラシックピアノしか弾けない私が、ベースのことまで口出しして・・僭越だったらすみません)
でも、山中さんから曲の指示が出た後に、譜面を探すのに、相当時間がかかったりしていて、山中さんも、「見つかった?」と催促するような場面もありました。もうちょっと、天下の山中千尋と演奏しているのですから、しっかりしてもらいたいと、正直、思いました。
ちなみに、私が度々引用する、小曽根真さんのラジオ番組で、以前、バディ・リッチの楽団のことを小曽根さんが話していらして、「指示が出て、四秒以内に譜面を開けない人はクビだった」という話もあったので、ちょっと、それは極端にしても、彼の姿勢に、疑問を感じざるを得ませんでした。
ドラムスの方は、終始安定していて、客席の方をニコニコ見ながら、自由闊達(かったつ)な演奏をしていらして、安心して聴くことができました。ドラムスソロもありました。
ピアノトリオというと、どうしても、私が最も敬愛する、ビル・エヴァンスのトリオの演奏が脳裏をよぎるのですが、彼が打ち出した、いわゆる「インタープレイ」(三位一体の演奏)と言う点では、今回の山中さんのトリオの演奏は、「インタープレイ」とは、ほど遠い演奏でした。
もちろん、トリオの呼吸というか、テンポなどが合っているという点では、及第点なのですが、どうしても、山中さんのピアノが目だったり、ベースやドラムスソロは、その一点に絞られたりしていて、エヴァンスのトリオのような、「相互にからみあいながら、互いの演奏を高める」という高度な技術、コミュニケーションは、見当たりませんでした。
ベース、ドラムスソロの際の、山中さんの演奏は、「明らかに伴奏」という感じで、「やはり、インタープレイは、そうそうできるものではないのだな・・」という感を強くしました。
しかし、山中千尋さんのピアノテクニックは、本当に、すさまじく、圧倒的で、聴きに行った甲斐があったというものでした。
ピアノタッチはものすごく精確だし、以前ご紹介した、チック・コリアの「Now He Sings, Now He Sobs」ばりの超絶技巧も、惜しげなく披露されていて、彼女の評価の高さが納得できる演奏でした。
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あと、他の曲は、BSフジの番組のテーマ曲だったり、次回のアルバムの、ビートルズトリビュートの中から、「ミッシェル」「イェスタデイ」「ビコーズ」などが演奏されましたが、とにかく、アドリブを弾いているときの山中さんのパワーと演奏テクニックが、超人的で、一応、ピアノを弾いていた私としては、正直、びっくりしました。
それにアドリブが、オリジナルのメロディーラインを完全に打ち消すような、斬新なアドリブばかりで、これは圧巻でした。さすが、バークリー音楽院を首席で卒業されただけのことはあるな、と、納得致しました。
ただ、哀しいかな、こういうブログをやっていると、「妙に冷静に演奏を分析しながら、平常心でライブを観る、聴く」という癖が付いてしまっているので、ドキドキとか、ワクワクというのは、あまりなかったです。
決して、山中さんの演奏が良くなかったと言っている訳ではありません。ただ、鑑賞者として、モニタリングしているような聴き方しかできなかった私がいた、というだけの話です。
最後に、クラッシックの曲のアレンジが演奏されて、(途中、15分間の休憩がありましたが)2時間15分に亘る演奏が終わろうかとしたところ、アンコールに応えて、そう、例の、「八木節」が演奏されました。
この曲は、彼女の十八番ということで、ベースの彼も、譜面に目を通すことなく、演奏に、集中していましたが、もっと、泥臭さのあるピアノ演奏を予想していたのに対し、非常に洗練された、完全にジャズに昇華された、「八木節」を聴くことができました。大変、素晴らしい、演奏でした。
コンサートの後、新作発表のプロモーションも兼ねてか、サイン会も行われていましたが、80人位並んでいたので、私は、パスしました。
ちなみに、「レミニセンス(Reminiscence)」という上記のアルバムには収まりきらなかったトラックや別テイクを収録した、「スティル・ワーキング(Still Working)」という、お求めやすい価格のEP盤も出たばかりですので、そちらの方も、載せておきます。
- スティル・ワーキング/ユニバーサル ミュージック クラシック
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(実売は1800円で、アマゾンポイントが90ポイントつくようです。在庫を切らしていて、「5~7日以内に発送」の表記になっています。こちらも、残念ながら、ご試聴頂けませんが、お求めの際は、上記リンクより、アマゾンにアクセス頂けると幸いです。)
あと、先ほど触れた、ビートルズトリビュートのアルバムも、予約可能ですので、そちらの方も載せておきます。(新作の曲をコンサートで前倒しで演奏することは殆どないと、山中さんが言っていました)
- ビコーズ(初回限定盤)(DVD付)/山中千尋
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(実売は、2810円で、7月18日発売予定とのことです。レコード店で買うより安いですから、是非、上記リンクよりアマゾンにアクセスなさって、予約注文なさってみて下さい。)
ちなみに、昨晩のコンサートの中で、山中さんは、「一番影響を受けたミュージシャンはビートルズ」と言っていました。
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以上で、今回のブログを終えますが、いかがだったでしょうか?
次回は、モダンジャズのアルバムの詳細な紹介に戻りますので、ご期待下さい。
- 八木節 (リヴァイズド・ヴァージョン) /山中千尋
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こんなバージョンも見つかりましたので、載せておきました。是非、ご試聴下さい。(リンクからiTunes への画面の転移の際に、「エラーじゃないか?」みたいな画面が出ることがありますが、正式なアフィリエイトですので、iTunes が立ち上がるまで、安心して、お待ち下さい)
- ゼア・ウィル・ネヴァー・ビー・アナザー・ユー /山中千尋
- ¥200
- iTunes
※モバイル非対応
(個人的には、この曲、演奏が一番好きですが(笑)ご試聴だけでも、なさってみて下さい)
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今回も最後までお付き合い頂き、誠にありがとうございました。
追記:上記のアルバムの他バージョンも載せておきます。
- レミニセンス/山中千尋
- ¥3,000
- Amazon.co.jp
(実売は2727円です。5~7以内に発送とのことです)
- Reminiscence/Chihiro Yamanaka
- ¥1,408
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