「霊応ゲーム」パトリック・レイモンド著を読んだ。 | 1960+(50代3人による暇つぶしのお供)

1960+(50代3人による暇つぶしのお供)

玉下奴郎とその仲間たち、計3人のブログ。 音楽、映画、書籍、時事などなど、50代(1960+世代と呼ぶ)にまつわる話題をつらつらと。「暇つぶしのお供」にどうぞ。

「復刊ドットコム」で絶大な支持を集めて文庫化されるまでは、
絶版だったために末端価格が7,000円近くにも高騰していた小説。
※まぁ、文庫でも1,500円しちゃうんですが…。

霊応ゲーム

舞台はイギリス。1950年代の全寮制名門パブリック・スクール。
同級生や教師にまでいじめられてつらい日々を送っていた少年が、
頭脳明晰+腕力+美男子な一匹狼の同級生と仲良くなり、
彼に守られることで生活が一変する。
しかし二人が親密になるにつれ、
主人公をいじめていた仲間が次々と事故に巻き込まれ、
やがてその災いは教師たちへもおよび、
そして最期には…。


読み応えがありました。
プロットとしては全寮制の男子校独特なBLっぽい展開がありつつ、
でもそれは単なる要素にしか過ぎません。
同級生間のイジメ、教師間の嫉妬、教師と生徒の交流、
夫婦の倦怠や軋轢、そして何より時代を象徴する閉塞感。

恐らく現代の情報化社会では起き得ないかもしれない、
陰鬱として閉鎖的な環境ならではの元で起きる出来事。

優れているのは主人公のみならず脇の登場人物それぞれに、
全てスピンオフ的な短編小説が出来るほどの描写がなされていること。

読み始めは なかなかエンジンがかからなかった。
何しろ学園モノなので、生徒や親や教師やその奥方など登場人物が多い。
その名前がジョナサンだのジェームズだの馴染みが薄いカタカナで、
しばらくは巻頭に記されている登場人物紹介を何度も見返した。
しかし気がつくと久しぶりに、ちょっとした電車の乗り換えでも読みたい、
1ページでも良いから進みたい、そんな気分で読み終えた。

それにしても復刊ドットコムという会社。
よくぞ、ここに目をつけてビジネス化したなぁ!


【本日の一曲】 「ハイスクール ララバイ」 by イモ欽トリオ


いやぁ、細野さんと松本さんの守備範囲の広いこと!


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スライド3  wrote by 玉下奴郎