この星の人間には何らかの「特異」が備わっている。
イワンは指から火を出せるし、
ヨーコは傷の直りが早く、
ジョージは人の痛みを自分に移し
ミトは水を操れる。
範囲や強さは個々だったが近い特異のものは協力して王国に仕え、住んでいる。
レイとメトは兄妹だ。
農家に生まれた跡取りのレイ。
レイは3歳メトより兄さんで、メトをそれはかわいがったしメトもレイに甘えていた。
けれど、レイには「特異」が発見されなかった。20歳まで特異が見つからないことは王国でも初めてだった。
メトは5歳の時、言葉を覚えるとともに「お友達を呼ぶ」特異が発見された。
お友達は・・・流れ星だった。
「それ」はメトが生まれて畑に何度か落ちていた。
メトにお友達を呼んで、と願わせたらいつでも落ちた。空を流れるレベル、畑に穴をあけるレベル、選ぶことはできなかったが途方もなく大きなものは落ちなかった。
王国はメトに「お友達禁止」を厳命したが、無意識なのか幾度かお友達が来たことはあった。
王国はこのことを隠し敵国に送り込む計画を企てる。
レイが20歳になってしばらくしたある日、メトに王国の使いが来る。
レイは王城にまで追いすがったが、メトのあずかり知らぬところで”処分”された。
その時。
「大きなお友達がくる」メトは王城の一室で悟った。手遅れだった。
「それ」は王城に、王国の中心に落ち、半径30kmに及ぶ衝撃をまき散らし王国は滅んだ。
レイの特異は「大きなお友達の抑止」だった。星の命運を左右する特異は気づかれず、抹殺され、国は…滅んだ。
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「戦奏教室」という漫画を読んでいて、FF7のホーリーとメテオの設定を思い出し、組み合わせた感じで思いついた物語。
ヒロアカも混ざってるか。