セッションスタート時の天候は雨、気温12度、路面温度13度のウエットコンディション。ピットレー


ンがオープンになると、まずはトロ・ロッソのジャン-エリック・ベルヌがコースへ向かう。


ライバルたちも順次インストレーションラップを行う中、ザウバーの小林可夢偉がウエットタイヤでこ


のセッション最初のタイムとなる2分23秒141を記録する。可夢偉は2分17秒台にタイムを縮めてピ


ットへと戻っていった。 開始から20分の時点でアロンソを除く全員が一度はコースへ入ったもの


の、タイムを残したのは可夢偉のみ。この頃には雨脚が強まり、コース上は無人の状態となった。


静まり返ったサーキットで一人動いたのがアロンソ。しかし、激しい雨を受けながら水しぶきを高く


上げながら一周したアロンソもそのままガレージへと帰還している。 以降はセッションの前半部分


が終了するまで動きがなく、残り45分を切ってトロ・ロッソ勢が始動したのをきっかけにコース上の


マシンの姿が増え始めた。


ラスト30分では10名がタイムを記録し、雨脚が若干弱まったコースで自己ベストを更新した可夢偉


が2分12秒015でトップに立つ。上位勢からはウェバーが6番手につけていたものの、フェラーリ、


マクラーレン、メルセデス、ロータスの各陣営はまだタイム計測に入っていなかった。 トップは2分


11秒台に乗せたパストール・マルドナド(ウィリアムズ)に変わり、ダニエル・リカルド(トロ・ロッ


ソ)、可夢偉、ベルヌ、セルジオ・ペレス(ザウバー)の後ろにウェバーが続く。マクラーレンからは


バトンが動いたものの、セッション時間を20分残した段階で11番手。タイミングシートに15名のタイ


ムが並ぶ一方、フェラーリ、メルセデス、ロータスの6台ならびにベッテル、ハミルトン、ニコ・ヒュル


ケンベルグ(フォース・インディア)はノータイムだった。 程なくしてマルドナドに0.552秒差をつけた


可夢偉がセッショントップタイムを塗り替える。メルセデスがコースへと送り出したロズベルグは少


しずつタイムを削り、残り10分を切って7番手となっている。 同じ頃にベッテルがレッドブルのガレ


ージを後にして9番手に入った。残り5分でシューマッハとハミルトンもコースへ。さらに間を置いて


ヒュルケンベルグも雨の落ちるコースへと出ていく。


セッション終了時間が迫りつつあるスパで、最後には全員がピットレーンを後にする。マッサのマ


シンにはエンジントラブルが発生した模様で、白煙と共にコース脇にストップ。マッサ以外の23台


がタイムを残した状態でセッションは終了した。


最終的に、可夢偉が記録した2分11秒389が雨に見舞われたこのセッションのトップタイムとなっ


ている。2番手以降はマルドナド、リカルド、ベルヌ、ウェバー、ペレス、ロズベルグ、ボッタス、ベッ


テル、シューマッハがトップ10に並んだ。