今夏にネスタ、セードルフ、ガットゥーゾ、インザーギら長年にわたってチームを支えたベテランが
退団したミランは、イブラヒモヴィッチやチアゴ・シウヴァをパリSG(フランス)に売却し、カッサーノも
ライバルのインテルへ移籍した。一方で十分な補強もなく開幕を迎えると、残った主力として期待
が懸かるパトも負傷でこの試合を欠場。不安を残したまま迎えたサンプドリアとの開幕戦では、前
半は両軍ともにほぼチャンスがないままハーフタイムを迎える。後半に入り、ミランはロビーニョが
3度チャンスを迎えるも、この好機をモノにすることができず。すると58分、CKからコスタにヘディン
グで決められ先制を許す。失点直後にロビーニョを下げてからはプレーが改善したミランだったが、
イェペスのヘディングシュートやボアテングのミドルシュートがポストを叩くなど運にも恵まれず、そ
のまま黒星を喫した。
アッレグリ監督は試合後、「落胆したり、下を向いてはいけない。改善は必要だが、少しずつそ
れをやっていく」とコメント。「うまくやるだけの要素は揃っているんだ」と、今後の挽回に意気込み
を表した。また、今夏ミランに加入したモントリーヴォは、「ファンの不満は理解できるし、僕らもこ
の結果はうれしくない」とコメント。「後半はいいプレーも見せてたし、違う結果が得られてもよかっ
たはずだ」と、黒星発進への落胆をあらわにしている。
一方、復権を期すインテルは敵地での開幕戦で快勝。スナイデルとミリートのゴールで、19分ま
でに2点を先行すると、81分にもコウチーニョが3点目を奪取。19年ぶりのセリエA昇格となるペス
カーラを一蹴した。ミランから加入したばかりのカッサーノもいきなり先発出場を果たすと、2点目を
アシストするなど早くもチームに貢献している。また、長友は左サイドバックとしてフル出場してい
る。
ナポリは敵地でパレルモと対戦し、こちらも3対0で快勝。前半ロスタイムのハムシクのゴールで
先制すると、後半にもマッジョとカバーニが加点。パリSGに売却したラベッシの不在を感じさせず、
3得点を奪っての好スタートを切っている。
ゼーマン新監督を迎えたローマは、ホームで森本貴幸が所属するカターニアと2対2で引き分け
た。ローマは1対2のビハインドで後半ロスタイムを迎えるも、その5分前に投入されたばかりの18
歳ロペスが貴重な同点弾を挙げて土壇場で勝ち点1を獲得した。なお、森本はベンチ入りするも
出場機会を得られなかった。
そのほか、ラツィオは、エルナネスの決勝弾でアタランタに1対0で勝利。ジェノアはカリアリに、
キエーヴォはボローニャに、それぞれホームで2対0と快勝。シエナ対トリノの一戦はスコアレスド
ローに終わっている。