日本のシステムは4-2-3-1。GK池田咲紀子、4バックは右から中村ゆしか、土光真代、高木


ひかり、浜田遥と並んだ。中盤は藤田のぞみと猶本のダブルボランチで、右に田中美南、トップ下


に柴田、左に仲田歩夢。道上彩花が1トップを務めた。


 立ち上がりの前半5分、仲田の左CKからこぼれ球を猶本が左足ダイレクトで叩く。PA手前から


の強烈なボレーシュートは惜しくもクロスバーを直撃した。田中美、仲田の両サイドが積極的に仕


掛ける日本は前半32分、GKのクリアボールを田中美が拾って柴田に預けると、柴田は巧みな個


人技でDFをかわし、左足を振り抜く。DFに当たってコースの変わったシュートがゴールマウスに吸


い込まれ、先制点を奪った。


 日本は1-0で折り返した後半開始から柴田、仲田に代えて田中陽、横山を投入。果敢に2点目


を狙うと、後半11分、右サイドの田中美がマイナスに戻したボールを猶本が右足ダイレクトで振り


抜く。鮮やかなミドルシュートがゴール左隅に突き刺さった。2点差にリードを広げた日本だが、そ


の後はメキシコの反撃に遭う。それでも後半18分のFWウエルタのシュートはGK池田が右足1本


でセーブ。同23分にもFWクリスタル・マルティネスのシュートを至近距離でキャッチした。守護神の


奮闘に応えたい攻撃陣は後半32分、左クロスのセカンドボールを横山がエリア外から豪快なミド


ルシュート。クロスバーをかすめてゴールに吸い込まれるスーパーシュートで3-0と突き放した。


日本は後半43分、中村に代えてDF木下栞を投入し、最後のカードを切る。すると、その直後にPA


内に仕掛けた田中美が倒され、PKを獲得。これを田中陽が落ち着いてゴール左に決め、4-0と


試合を決定づけた。メキシコは後半ロスタイムにFKからGK池田がこぼしたボールをFWウエルタが


蹴り込み、1点を返す。試合は4-1で終了。


吉田弘監督は「最後の失点がなければ85点」と終盤の1失点を悔やんだが、「勝てたことはよかっ


た」と、プレッシャーのかかる初戦を白星で終え、安堵の表情も見せていた。


 初戦を白星で飾った日本は22日の第2戦でニュージーランドと対戦する。