今年で41回目という“伝統の一戦”であり、真夏に行われるシリーズ最長のレースであるだけ


に、注目度は高い。そして、今シーズンの折り返しでもあり、チャンピオンシップにとても重要な戦


いだ。8月18、19日は鈴鹿サーキットから目が離せない!


 GT500クラスの状況を整理しよう。今季好調なのはレクサスSC430勢。ポイントリーダーは開幕


戦岡山で勝ったNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平)だ。第2戦富士で勝った


No.39 DENSO KOBELCO SC430(脇阪寿一/石浦宏明)がこれに続く。前戦SUGOもNo.6


ENEOS SUSTINA SC430(伊藤大輔/大嶋和也)が勝っており、SC430が4戦3勝を挙げている。


彼らはランキング上位だけにウェイトハンデが大きいが、今大会は長距離戦ゆえ、上位に食い込


むチャンスはあるはず。これらのチームはレース中の攻めと守りの切り替えが重要となろう。


 Honda HSV-010 GTは第3戦セパンでNo.18 ウイダーHSV-010(小暮卓史/カルロ・ヴァン・ダ


ム)が優勝している。そして、ランキングではNo.100 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/山本尚貴)


が3位に付ける。HSV-010 GT勢としては、Hondaのホームコース鈴鹿で大量ポイントを狙いたいと


ころだ。そして、昨年は8戦5勝と圧倒した日産GT-R勢。なんと今季はここまで未勝利。ただ、決し


てマシンのパフォーマンスが劣っているわけでなく、アクシデントで勝てるレースを落としている感


がある。チャンピオンシップを考えると、これ以上ライバルの後塵を拝しているわけにはいかない。


GT-R勢のランキング最上位No.23 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/ミハエル・クルム)、夏の鈴


鹿を得意とするNo.12カルソニックIMPUL GT-R(松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)、そ


して昨年の王者No.1 S Road REITO MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ)の奮起を期


待する。


 GT300クラスは速さに定評のあるNo.2 エヴァンゲリオンRT初号機アップル紫電(高橋一穂/加


藤寛規/濱口弘)やNo.43 ARTA Garaiya(高木真一/松浦孝亮)あたりが、快走するシーンが見


られるかも。また、昨年一昨年とマシンはレガシィB4だったが鈴鹿を連勝しているNo.61 SUBARU


BRZ R&D SPORT(山野哲也/佐々木孝太)もおもしろい存在になりそう。また、今季から参戦す


るハイブリッド勢も。No.31 apr HASEPRO PRIUS GT(新田守男/嵯峨宏紀/中山雄一)とNo.16


MUGEN CR-Z GT(武藤英紀/中嶋大祐)が燃費を武器に大胆な作戦を採ってくることもありそ


う。プリウスは前戦SUGOで予選3位、決勝でも一時トップを走るなど、その速さも磨きが掛かって


きた。エポックメイキングな勝利が有り得るかもしれない。